Amazonでお買い物をしたことがあるという方はとても多いと思われます。Amazonを開くと検索予測やおすすめ商品も簡単に画面に表示され、頭の中を読まれたかのように今欲しいものが目の前に表示されます。これがAmazonの強みともいえます。そのAmazonが展開するクラウドサービスが「AWS」です。実は歴史はそれほど浅くなく、今後もAWSエンジニアの需要が高まると予想されています。そんなAWSエンジニアについてご紹介します。
Amazon Web Services(アマゾンウェブサービス)の略称AWSについて解説!
AWSエンジニアとは?
AWSとは、Amazon Web Services(アマゾンウェブサービス)の略称です。
インターネットショップで有名なAmazonが展開するクラウドサービスのことを指します。GoogleのGCP(Google Cloud Platform)やMicrosoftのAzureと並ぶクラウドサービスであり、導入事例としては、大手動画コンテンツサービス会社や金融機関、自治体がAWSを使用しており、安定したデータ・サーバー管理をAWSで実現しています。
クラウドサービスとは、自身のパソコンにインストールせずにインターネットを経由して、データベースやストレージ、サーバー、アプリケーションなど様々なITコンテンツを利用・共有できるサービスのことです。そのため災害対策にもクラウドサービスは注目されており、国や企業・大学は益々クラウドサービスを取り入れていくと予想されています。
AWSには100を超えるサービスを組み合わせて利用することができます。その一方で、どのサービスが最適なのか判断が難しいという見方もあります。そこでAWSエンジニアが必要となってくるのです。
AWSエンジニアの仕事内容
IT業界ではAWSで通じる用語になっているように、AWSという言葉は定着し、さらに普及していくと言われています。エンジニア求人も多く出ており、今後ますます求められるようになるでしょう。
では、どのような知識や技術が必要なのでしょうか。AWSエンジニアの仕事内容をご紹介しましょう。
開発
AWSエンジニアはシステム開発環境の整備を行います。スキルとしては、Webアプリケーションや機械学習で使用するRubyやシステムの効率化や自動化で使われる便利な言語のPythonなどのプログラミングスキルがあると良いでしょう。 SaaSサービスやパッケージなどのIT製品開発の技術支援をエンジンの開発などから行うこともあります。
設計
アプリケーションおよびAWSシステムを設計する仕事です。AWSの設計には原則があります。強固な認証基盤の整備、追跡可能性の実現、全レイヤーへのセキュリティ適用、セキュリティのベストプラクティス自動化、転送中および保管中のデータの保護などです。AWSとして運用の優種性、セキュリティ、信頼性、パフォーマンス効率、コストの最適化を実現するために、設計の準備から高いスキルが求められます。
構築
設計で企画したものに基づいて、AWSの環境構築を行います。AWSエンジニアには、ネットワーク構築やサーバー構築などに欠かせない幅広い知識が必要とされます。このような業務内容から、AWSエンジニアはインフラエンジニアとも似ており、インフラエンジニアとして分類されることもあります。
運用
アプリケーションやシステムが稼働した後のモニタリングやプログラムのトラブルに対応します。AWSのクラウド上で、何かシステムトラブルが起きていないか、安定稼働するために運用業務をしていきます。自動化に向けてスクリプトを書く業務も行います。AWSの製品の中から、企業へ向けて必要なシステムを選び、効率の良い運用ができるよう日々改善を行なっていきます。
保守
システムのトラブルが起きないよう、保守運用の業務も行います。日頃のメンテナンスや障害が起きた際の対応、ミドルウェアの最適化のチューニングなども行います。
AWSエンジニアに求められるスキル
AWSエンジニアは、エンジニアの中でも特に優れたAWSの知識とスキルを保持した技術者のことを言います。AWSの知識はもちろん、クラウドの知識やネットワーク・サーバーの知識などです。具体的にご紹介していきます。
AWSの知識
AWSは大手クラウドサービスの中では最も歴史が長く、運用実績や導入実績が豊富です。また、新規サービスの追加や既存のサービスの改善も頻繁に行われています。
数あるクラウドサービスの中でも、AWSの強みは数多くの多様なサービスを提供している点です。AWSエンジニアはクライアントに対してどのサービスが最適なのかを見極める必要があります。クライアントが要望する機能を実装するために最適なサービスの選択、カスタマイズ、提案できるよう日々AWSの最新の知識を身につける必要があるのです。
クラウドの知識
AWSはクラウド分野で3割を超える高いシェアを誇ります。
クラウドサービスには、IaaS(イアース)、PaaS(パース)、SaaS(サース)の3つがあり、提供する内容が異なります。
IaaSは、インターネット回線などのネットワーク、ハードディスなどのストレージ・CPUなどのメモリーなどを提供するサービスです。PaaSは、IaaSの内容に加えてOSやデータベースなどがインストールされているサービスのことを言います。SaaSは、PaaSに加えてアプリケーションを提供するサービスのことです。
AWSはIaaS、PaaSの分野に強いと言われています。
ネットワークの知識
システムエンジニアとして当たり前のことのようですが、ネットワークの知識も欠かせません。具体的には、AWSエンジニアはネットワークAWSでES2インスタンスなどを構築する際に必要となる知識です。
サーバーの知識
クラウドを使用する際に必要な概念となっています。AWSエンジニアに限らず、サーバーの知識はシステムエンジニアにとって必要不可欠です。
AWSのサービスに目を向けてみましょう。Amazonのサーバーは従来の月額契約のサーバーではなく1時間単位の課金制のサーバーということで、業界で革命を起こしたと言われています。一時的にサーバーを強化できたり、容量を増やしたりすることもできます。サーバーダウンした時も、ある程度のところまで戻すことができるサービスもあるのです。災害対策で注目されるのは、このようなサービスも提供しているからなのです。
仮想化の知識
サーバーの知識と同様に、クラウドを使用する際に必要な概念となっています。クラウドに保管することで、他のリソースを使用できデータ管理やサーバー管理がより行いやすくなる知識のことです。
IaaSを支えているのが、この仮想化の知識と技術です。物理的なコンピューター機器を疑似的に分割したり、統合したりするためには欠かせません。仮想化によってクライアントの要望に対して、利用するコンピューター資源を自動的に増減できるほか、サービスの提供者にも運用の自動化や効率化を図ることができるのです。
インフラエンジニア経験・職歴
インフラの管理運用をする難しさを知っていることによって、AWSエンジニアのキャリアにも活かせることができます。中でも、障害対応の経験を多く持っていると、同じような障害が起きた際にも慌てずに対応することができます。したがって、インフラエンジニアの経験があるとAWSエンジニアとして強みになるのです。
AWSエンジニアの需要は今後高まるの?
今後、オンプレ(自社・社内でハードウェアやソフトウェア・データを保持)からクラウドサービスへと益々移行していくことでしょう。つまり、AWSエンジニアの需要はさらに高まります。AWS自体、時代の流れとともに提供するサービスが日々更新されていくため、 AWSエンジニアもそれとともに進化しスキルを磨かなければなりません。
クラウド技術の向上が需要増に繋がる
人口減少時代になっていくことにより、クラウド技術の工場が需要として増えていきます。クラウドコンピューティングの労働需要は、クラウドの技術と同様に急速に進化していくと言われています。このような視点からもAWSエンジニアの需要が高まっていくことがおわかりでしょう。
ビックデータ解析できる人材が必要
ビックデータとは、顧客情報やIoTサービスで収集したデータを収集した膨大な情報です。
AWSでは、このビックデータの蓄積や分析、運用をすることができます。
ビックデータを活用できれば自社のデータ以外のもっと膨大なデータを活用できるので、より市場の同行などを掴みやすくなります。AWSのビックデータ活用は、AI(人工知能)にも活用されている機械学習などを利用して、大量のデータから特定の特徴や規則性を分析して行うこともできます。
このようにビックデータ解析ができる人材がいれば、企業にとっては効率がよく、売り上げにもつながるメリットとなるのです。
人工知能を活用するシーンも出てくるかも
ビックデータ解析ができると、より一層人工知能を活用する場面が多くなると予想できます。例えば、広告表示にもさらに人工知能を活用でき、効率よく広告を打ち出すことができます。企業にとっては非常に便利なサービスです。
求人数や給与相場も上がりそう
今後、市場として求められる人材であると予想されます。求人数は増えていくことでしょう。また、それに伴い給与相場も上がり、AWSエンジニアになることができたら年収アップも期待できます。
フリーランスとして働く道もある
AWSの知識や技術があれば、フリーランスとして活躍する道も開かれます。
年収1000万超えも夢ではありません。AWSエンジニアは、日々更新されるAWSの情報を更新してスキルを磨いていかなければなりません。未経験からAWSエンジニアとして仕事をしたい場合は「AWS認定資格」という試験が実施されています。学習難易度は高いですが、この資格を取得すればAWSエンジニとして求められるスキルと知識の証明が簡単にできます。
ぜひ、AWSエンジニアとしての道を検討してみてはいかがでしょうか。