昨今、本業とは別に、在宅ワークで副業をスタートする人が増えています。完全在宅ワークで働くことができる副業には、どのような種類があるのでしょうか。仕事の種類から副業を行う際の注意点、求人サイトまで詳しく紹介していきます。
完全在宅ワークでできる副業のお仕事!向いてる?向いてない?
おすすめの在宅ワークの仕事5選
完全在宅ワークでできるお仕事には、さまざまなジャンルのものがあります。1人でもくもくと作業を進めるデータ入力やWebライター、人と話しながら業務を行うコールセンターや配信ライバーまで、多種多様です。完全在宅ワークの副業を始めるなら、まずは、どのような職種が自分の適性やライフスタイルに合っているのかチェックしてみましょう。
おすすめの在宅ワークの仕事を5つご紹介します。
・データ入力
「データ入力」は、文字通りデータをソフトなどに入力する業務のことをいいます。PCさえあれば自宅やカフェなど、どこでも作業することができるので、在宅ワークの求人の中でも人気の職種です。
顧客情報のダブルチェックや修正、アンケートなどの手書き情報をExcelやWordへ入力する作業、指定されたキーワードの検索結果を表にしていく作業などがあり、1人でもくもくと作業できる人に向いています。タイピングスキルさえあれば、未経験からでも仕事をすることが可能なので、在宅ワーク初心者にもおすすめです。
データ入力の中でも、専門性の高い業務を行いたいという人には、明細書や請求書の作成を行う求人もあります。
・ネット物販
「ネット物販」による副業とは、メルカリなどのフリマアプリやオークションサイトを使って商品を販売して利益を得ることです。コロナ禍で外出自粛の傾向が続き、ネット通販を活用して買い物をする人が多くなったことで需要が高まっています。
個人として不要になった物をフリマサービスに出品して販売したり、出品代行・梱包発送代行の仕事を請け負ったりする方法があります。対象商品は本、服、化粧品、カメラなどさまざまです。アクセサリーや革小物などの手作り品や、プレミア価値のある中古品なども人気です。
スマートフォン1台でスタートできるので取り組みやすく、普段アルバイトやパートをしている学生や主婦でも、スキマ時間を見つけて副業として始めることができます。
・配信ライバー
「配信ライバー」とは、ライブ配信のアプリを使ってリアルタイムでのインターネット配信を行う人のことを指します。ライブ配信では、ダンスや歌など自分の得意なことを披露する人もいれば、日常で起こったことを話す人もいるなど、自分を自由にアピールしてファンをつくっていきます。また、配信中は視聴者としっかりとコミュニケーションを取ることも大切で、人を惹きつけるスキルとコミュニケーション能力が必要です。
ライブ配信サービスは、「投げ銭方式」を採用しているケースが多く、ファンから送ってもらったサービス内のポイントを貯め、換金することで報酬となります。また、ライバー事務所に所属すれば、時給制に近い報酬システムを選ぶこともできるでしょう。
日中帯は本業がある人でも、夜間の在宅時間を使ってライブ配信をすれば、気軽に始めることができます。代表的なライブ配信サービスには、「Pococha(ポコチャ)」、「17ライブ(ワンセブンライブ)」「ふわっち」などがあります。
・オンライン講師
「オンライン講師」は、インターネットを介して生徒に対してスキルや知識をわかりやすく教える仕事です。講師業というと、教室などで実際に教えるようなスタイルが主でしたが、インターネットを活用すれば、講師・生徒それぞれが自宅にいる状態でも完結することができます。
本業がリモートワークの仕事で、比較的自由に仕事のスケジュールを組める人であれば、空き時間にオンライン講師として働くなど、副業として導入しやすいでしょう。教えるジャンルは、英語などの語学やヨガ、カウンセラー、プログラミングなどさまざま。自分の持っている知識やスキル、好きな趣味をシェアすることで収入を得られます。また、人に教えることでスキルアップを図ることもできるでしょう。
・Webライター
「Webライター」とは、Web上に掲載する文章を書く人のことを指します。検索エンジンで上位に表示されるような記事を目指すSEOライティングやInstagram/Twitterをマーケティングとして活用するSNS運営代行の仕事、自身の体験談や業界知識を数百文字の文章にする仕事など、さまざまな仕事があります。
企業独自のメディアやコンテンツが増えている今、需要が高まっており、未経験でもチャレンジしやすいので、人気の副業です。時間や場所に縛られずに働くことができますが、まとまった収入につなげるには、文章構成能力やライティングスキルが求められます。
在宅ワークの副業に向いている人
在宅ワークでの副業には、どのような人が向いているのでしょうか。完全在宅ワークの副業に向いている人の特徴を、3つの視点から解説します。
・本業の仕事にゆとりがある人
副業をスタートするにあたってポイントになってくるのが、本業の忙しさです。本業がフルタイム勤務であれば、1日のうち、7〜8時間は仕事に時間を使っています。交通費をかけて出勤している人は、通勤時間としてさらに多くの時間を本業に費やしているのではないでしょうか。
納期が定められた仕事の場合は、自己都合で納期に遅れるとクライアントに迷惑がかかり、信用を失ってしまいます。副業は、「本業の仕事にゆとりがある」「本業での残業なし」「フリーターで時間の融通かきく」「スキマ時間を活用できる」といった人に向いています。
・スキルアップを目指したい人
副業は、本業以外で自分の可能性を広げたり、新しい知識を身につけたり、仕事面でスキルアップしたい人に向いているといえます。
事務職をしている人の場合、書類作成で培ったPCスキルと、電話対応で養われたコミュニケーション能力を活かし、経営者の右腕となるオンライン秘書を副業にしてみるのも選択肢の一つです。Photoshopを使った画像処理をしている人であれば、さらにスキルを身につけてWebデザインの副業をしてみてもよいでしょう。
副業は、今後自分のスキルをもっと高めたい、増やしたい、と考えている人におすすめです。
・新しいことに興味関心がある人
副業は、必ずしも本業の仕事とリンクさせる必要があるわけではありません。特に、スキマ時間で副業を始めたいという人には、これまで自分が関わったことのないジャンルの仕事にチャレンジすることもあるでしょう。その場合、新しいことを吸収したり、積極的に調べものをしたり、新しいことにも興味を持って取り組む必要が出てきます。
PCや専用ソフトの貸与・支給がある求人もあるので、副業は、新しいことにチャレンジしたい人、探究心がある人にとっては、特におすすめです。
在宅ワークの副業が向いていない人
在宅ワークの副業を始めるにも、人によっては向き不向きがあります。在宅ワークの副業に向いていない人の特徴を、3つの視点から解説します。
・自己管理が得意じゃない人
副業は自分の裁量ででき、自由にスケジュールを組めるので、自分のペースで取り組みやすいのが大きなメリットです。しかし、本業との兼ね合いで時間の管理がうまくできず、納期に遅れるとクライアントの信頼を失ってしまいます。
副業で生活が圧迫されてしまうと、本業の仕事の質や私生活にも影響してしまうでしょう。本業と副業のバランスを取りながら、無理のないようスケジュール管理をする必要があるので、自己管理が得意でない人には向いていないといえます。
・自宅で集中して作業ができない人
在宅ワークで副業をする人の多くは、自宅環境で作業する人が多いのではないでしょうか。オフィスに行けば仕事モードがオンになってやる気が出るという人も、自宅環境だとどうしてもリラックスしすぎてしまい、オンとオフのメリハリをつけて業務に集中することが難しいと感じることがあるようです。
自宅だと集中できない場合は、カフェやコワーキングスペースを活用し、メリハリをつけるように工夫してみましょう。また、自宅でもくもくと集中して作業するのが難しい人は、オンライン講師や、配信ライバーなど人と話すタイプの副業を検討するのもよいでしょう。
・受け身で消極的な人
副業で仕事をする場合、上司や先輩がつきっきりで指導してくれるわけではないので、仕事を探すところから実際に業務をこなすところまで、積極的に自分で行動しなければいけません。
そのため、何事にも受け身な人に副業は向かないでしょう。「いつか仕事が舞い込んでくる」と思っているだけでは、仕事を獲得することはできません。副業で収入を得るためには、積極的に行動していくことを心がけましょう。
在宅ワークでの副業 3つの注意点
在宅ワークで副業を始める前に、確認しておくべき点や注意事項がいくつかあります。副業をスタートする際に、注意するべきポイントを3つ解説します。
・勤め先が副業OKかどうか
働き方改革が進められた2018年以降、副業を解禁する企業が増えてきました。例えば、キリンホールディングスやアサヒグループホールディングス、みずほフィナンシャルグループ、カゴメ株式会社、富士通株式会社、また多くのIT系企業が、申請の必要があったり勤続年数の制限があったりしますが、本業に支障のない範囲での副業をOKとしています。
もともと、「正社員が副業をしてはいけない」という法律上の制限はありません。しかし、労働契約書や就業規則に、「他社の業務に従事しないこと」などと規定されているケースがあり、労働者はそのルールに則って業務を行う必要があります。
職業によっては、「本業で得た情報やノウハウの流出を避けるため」「社員の超過労働を防ぐため」などの理由で専業であることが望ましいとされています。特に、社員が競業となるような副業をすることは、本業の企業への利益相反となり、解雇を言い渡されてしまうかもしれません。
所属先のルールや就業規則をあらかじめしっかり確認しておくと安心です。
・確定申告の必要性
本業を持ちながら副業で収入を得た場合、確定申告が必要となるケースがあります。「副業の所得が20万円を超えると申告が必要」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
正確には、給与所得を1カ所から得ていて、副業による所得金額が年間20万円以上あった場合、確定申告が必要です。給与所得を2カ所以上から得ている場合も、金額の多寡に関わらず、確定申告が必要になります。また、「給与所得が2000万円以上」の場合は、副業の有無に関わらず、確定申告が必要です。
確定申告をしそびれると「無申告加算税」や「延滞税」が請求されてしまうことがあるので、自分がどのケースに当てはまるのか、あらかじめ確認しておきましょう。
・自宅に作業環境が整っているか
在宅ワークで副業を始める場合、自宅で作業を行う人が多いのではいないでしょうか。業務がスタートするまえに、自宅の作業環境をチェックしておきましょう。
本業がオフィスへ出勤するスタイルの場合、自宅に仕事場としての作業環境が整っていない人が大多数なのではないでしょうか。長期的に在宅ワークを成立させるには、PCでの作業がしやすい環境づくりのために、オフィスチェアを用意したり、通信回線が安定しているWi-Fiに切り替えたりして、安心して仕事ができる環境を整えましょう。また、同居家族にも承諾を得てから自宅での業務をスタートすることをおすすめします。
副業でできる仕事が探せるサイト5選
副業に限定して仕事を探すとなると、どう探していいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。副業希望であっても、一般的な求人サイトを活用して探すことができます。
求人サイトのタイプには、網羅的に探すことができる検索エンジンタイプや、専門分野に特化した職種限定タイプなど、さまざまなものがあります。副業に向いている仕事を探しやすい、おすすめのサイトを5つご紹介します。
・indeed
「indeed」は、インターネット上に掲載されている求人を網羅的に検索できる求人検索エンジンです。求人数、登録者数ともに日本最大級を誇り、CM効果もあって利用者が拡大しています。「indeed」は、他の求人サイトや転職サイト、企業のリクルートページなどを巡回し、求人情報をピックアップしているため、さまざまなサイトに掲載されている求人情報を一度に探すことができます。
使い方は簡単で、気になるキーワードを入力して検索すればOKです。利用登録をしておけば、気になった求人を「お気に入り登録」して、後から見返すことも可能です。
アカウント設定にある「プロフィール」ページから自分の履歴書を作成しておけば、応募の際に履歴書を送付する手間が省けるので、複数の求人に応募する人はぜひ活用しましょう。
・スタンバイ
「スタンバイ」は、indeedと同様に、インターネット上にある求人サイトの情報を自動で収集している求人検索エンジンです。2020年には「yahoo! しごと検索」が統合され、国内で大きなシェアを誇る求人情報サービスとなりました。
勤務地をクリックすればそのエリアだけに絞った情報が表示されるので、地方エリアから東京・大阪など都市部の在宅ワーク求人に応募するのも簡単です。また、雇用形態なども指定して検索することができるので、自分のスタイルに合った働き方を選択することができるでしょう。
メール設定から「希望条件の新着求人メール」をチェックしておくと、いち早く求人情報をゲットできますよ。
・ママワークス
「ママワークス」は、株式会社アイドマ・ホールディングスが運営する、主婦やママさん向けの情報に特化した求人サイトです。主婦やママさん向けなので、仕事にブランクのある人でも安心して応募できる求人が多い点が特徴です。また、「未経験者歓迎」「時間・曜日が選べる」「急なお休みも調整可能」といった、主婦やママさんにはうれしいこだわり条件から探すこともできます。
働き手側の事情を考慮してくれる企業の求人が多いので、副業としても選択しやすいのではないでしょうか。新しい分野に挑戦してみたい人は、ママワークスのオンライン講座を受けたり、「研修あり」の求人を検索してみたりするとよいでしょう。
・フジ子さん
「フジ子さん」は、企業へオンラインアシスタントを提供しているサービスです。所属スタッフは完全在宅ワークで、「フジ子さん」と契約するさまざまな企業の仕事を担当するので、派遣社員のようなイメージで働けます。選考・面談ののち、適性に合わせてエクセルを使った資料作成を行う事務・経理職、音声のテープ起こしや議事録作成を行うデータ入力の仕事、顧客対応、営業サポートなどの仕事が紹介されます。
雇用形態は業務委託になり、トレーニング期間中の時間単価は900円ですが、トレーニング期間が終了すると、時間単価1000円に昇給します。平日や土日祝の縛りがなく、シフトも申告制のため、自由に働ける点が大きなメリットといえます。
また、社会人経験が1年以上あれば学歴・経歴不問で募集しており、実績を積めば契約社員から正社員へとステップアップする道もあるので、副業からのキャリアチェンジを考えている人にもおすすめです。
・シューマツワーカー
「シューマツワーカー」は、副業を始めたいエンジニアやデザイナーと企業とをつなぐマッチングサービスです。紹介可能案件の99%が在宅ワーク案件で、Web制作、スマートフォンのアプリ開発、Webデザイン、マーケティング、一般事務などがあります。
週10時間から稼働することができ、「今の仕事をしながらスキマ時間ではじめられる」をコンセプトにしているので、これから副業を始める人にはおすすめのサービスです。しかし、IT関連の案件が多く即戦力を求められるので、スキルがある人に特におすすめだといえるでしょう。
まとめ
副業にはもくもくと作業できるデータ入力の仕事や、人とコミュニケーションを取りながら仕事をするオンライン講師の仕事まで、さまざまなジャンルの職種があります。在宅ワークで副業を始める前に、「そもそも自分に副業は向いているのか」をチェックして、次に「勤め先が副業OKか」、そして「確定申告の必要があるのかどうか」を確認しておきましょう。
週に4日は本業に集中し、残り時間を副業に充てるなどバランスを考え、高収入&スキルアップを狙って活躍してみてはいかがでしょうか。