在宅ワークにはさまざまな仕事がありますが、いずれもパソコンとインターネット環境が不可欠でしょう。
「在宅ワークを始めたいけど、今のパソコンで大丈夫かな」
「古いパソコンで在宅ワークをしているけど、もっといいパソコンが欲しくなってきた」
「家でも外でも使いやすいパソコンってあるかな」
と悩む方へ、在宅ワーク用のパソコンを選ぶポイントとおすすめのパソコンをご紹介します。
在宅ワーク用パソコンを迷う人は多い
ノートパソコンは価格・スペックともに多様化が進み、売れ筋は5~8万円前後の価格帯ですが、2万円前後から20万円以上するものまであります。おおまかには、「軽量モバイルノート」「大画面ノート」「タブレットとしても使える2in1」「ハイスペックなゲーミングPC」の4タイプに分類できるでしょう。
「在宅ワークにはパソコンが必要だろう」とわかっていても、どう選んだらよいのか悩んでしまいますね。
在宅ワーク用パソコンの選ぶポイント
パソコン選びのポイントは、パソコンを使って何をするのか想定し、それにマッチしたものを探すことです。家庭用パソコンなら、「調べものやネットショッピング、動画視聴がストレスなくできればOK」と考える人が多いでしょう。ゲーム用パソコンなら、やりたいゲームタイトルの推奨スペックを満たすものを選ぶ必要があります。
同様に在宅ワーク用なら、「仕事に必要な機能がそろっているか」、「仕事用のソフトがスムーズに動くか」、「自宅での作業スタイルに合っているか」などを確認することが大切です。
8つのポイントを解説するので、パソコンでの作業や置き場所を具体的にイメージしながらチェックしてみてください。
画面の大きさ
仕事内容によって必要な画面の大きさは異なります。グラフィックデザインやWebデザイン、画像編集などでは、15型以上の大画面ノートの方が仕事をしやすいと感じるでしょう。エンジニアやプログラマーなどIT系の仕事も、画面が大きいとスクロールの回数を減らせるので作業効率がアップします。
画面の大きさは本体の重さにつながるため、自宅だけでなくカフェなどでも仕事をしたい場合には、13型などの小さめがおすすめです。ノートパソコンにモニターをつなげて、デュアルディスプレイで仕事をするというやり方もあるので、パソコンの置き場所や働き方を想定して検討しましょう。
画素数
パソコンの画面の大きさが同じでも、画素数(解像度)が高い方が高精細で鮮明に映し出されます。表示できる文字量・文字サイズも変わってくるので、デモ機などで確認しておきましょう。
解像度が高いほどよいように感じますが、人間の目で判別できる範囲には限りがあるので、あまり違いがわからないケースもあります。
カメラの有無
ノートパソコンにはWebカメラが内蔵されているものとないものが流通しています。Web会議などで使う予定があるのなら、内蔵されている方が使いやすいのでおすすめです。
しかし、内蔵カメラは画角や画質などの調整に制限があるので、カメラ映りにこだわりたい場合には、ノートパソコンに外付けカメラをつなげた方がよい場合も。自宅からセミナーを発信したり、映像を配信したりしたいのなら、外付けカメラも検討しましょう。
スペック
パソコンのスペックでまず確かめておきたいのは、パソコンを動かすためのシステム「OS」についてです。Windowsでは「Windows10」、Macでは「Big Sur」が最新(2021年3月現在)なので、古いバージョンのOSが搭載されている場合には自身で再インストールするなどの手間がかかることがあります。
また、使用頻度の高いMicrosoft Officeも、すべてのパソコンに必ず搭載されているとは限りません。Microsoft Officeを別途購入したときの総予算はどうなるのか、きちんと確かめておきましょう。
その他、気になるパソコンのスペックには「CPU」「メモリ」「ストレージ」があります。
CPU
CPU(中央演算処理装置)は、パソコンの動作速度に関係する重要なパーツです。
3DソフトやVR、高画質の動画や画像編集には高い演算能力が必要なので、快適な作業のためにはハイスペックのCPUを選びましょう。ネット閲覧やテキストデータがスムーズに動けばよいのであれば、エントリークラスからミドルクラスのCPUでも十分でしょう。
メモリ
メモリとCPUの関係は、パソコンをレストランに例えるとキッチンと料理人にあたります。メモリ=キッチンが広ければ同時にさまざまな作業ができ、CPU=料理人が早ければそれらを高速で処理できるのです。作業用途に合ったメモリ容量を知っておきましょう。
・インターネット閲覧のみ メモリ容量4GB~
・Office(エクセルやワード) メモリ容量4~8GB
・プログラミング学習 メモリ容量8GB~
・Webデザイン・グラフィックデザイン・画像編集 メモリ容量16~32GB
ストレージ
ストレージはデータの保管場所であり、レストランの例えならば貯蔵庫・冷蔵庫にあたります。
ストレージにはHDDとSSDの2種類があり、HDDはSSDに比べて安価ですが、機械駆動のため衝撃に弱いというデメリットがあります。ノートパソコンの持ち運びを想定するならSSDがおすすめといえるでしょう。作業効率の速さとバッテリーの持ちの良さでもSSDの方が優れています。
デザイン
パソコンは在宅ワークの大切なパートナーです。機能も重要ですが、「スタイリッシュなパソコンを使いこなしたい」「オシャレなパソコンで気分よく仕事したい」など、それぞれの理想の姿を反映させて選ぶことも決して間違いではありません。
タブレットなどに変形する、カラーバリエーションが豊富、疲れにくいキーボード配列にこだわっている、などの特徴もチェックしておきましょう。
在宅ワーク用おすすめのパソコン8選!
自身の仕事に必要なスペックがイメージできたら、具体的にパソコンを選んでいきましょう。おすすめのノートパソコンブランドを8つご紹介します。
MacBook Air
デザインや画像処理、印刷業界に関わる仕事ではAdobeのソフトとMacという組み合わせが根強い人気を誇っています。なかでもMacBook Airは普遍的なデザインを維持しながらの薄型ボディとRetinaディスプレイ、進化したグラフィック処理能力など、Macらしい魅力がいっぱいです。
レッツノート
パナソニックのノートパソコン「レッツノート」は、家庭用・ビジネス用のどちらとしても人気があります。持ち運びを想定したタフなボディ、プロジェクターやモニターへの接続しやすさ、バッテリー持ちの良さなどの特徴があり、さまざまなシーンで活躍することでしょう。
マウスコンピューター
マウスコンピューターは開発・製造を国内で行い、BTO(Build To Order=受注生産)をメインとしているパソコンメーカーです。BTOのメリットはハイスペックなパソコンを比較的リーズナブルに組み立てられること。クリエイターパソコンとして機能にこだわりたい方におすすめです。
VAIO
VAIOはSONYの個人向けパソコンとしてスタートしたブランドですが、2014年にVAIO株式会社として独立しています。ビジネスユースに安心のセキュリティや4K対応の高精細モニター、バックライトキーボードや静寂キーボードなど、特徴的な機能を備えたモデルが多く、国内生産の安心感で信頼されています。
ThinkPad
IBMによって開発されたThinkPadは現在、中国の大手パソコンメーカーLenovoが製造を請け負っています。キーボードの中央に設置されたトラックポイントが特徴で、操作に慣れればマウスを使わずにカーソル移動などができるためファンが多い機能です。
NEC Direct
NECも2011年にLenovo傘下となりましたが、国内での開発・生産体制を継続しています。NEC Directシリーズはスペック・デザインともに評価が高く、無期限の無料電話サポートがあるので、初心者におすすめのブランドです。操作方法や初期設定、「ネットワークにつながらない」などのトラブルが発生したときに、頼りになるでしょう。
Dell Inspiron
Dellは元祖BTOメーカーともいわれ、世界的に歴史のあるパソコンメーカーです。高品質かつ低価格のパソコンとして人気があり、過剰なソフトはほとんど搭載されていないので、ストレージを贅沢に使えます。Inspironシリーズは店頭販売でもみかけるので、「BTOはよくわからなくて不安」、「Microsoft Officeさえあればよい」という方におすすめです。
Lenovo Ideapad
ビジネスユースのThinkPadとは対照的に手に入れやすい価格帯で展開しているのが、Ideapadシリーズです。キーボードを取り外してタブレットとして使えるIdeapad Duet ChromebookやDolby Audio対応で音質にこだわったIdeapad L340 ゲーミングエディションなどが人気。
ゲーミングPCはゲームに使用用途を限定されているように感じますが、ハイスペックなので動画編集や画像加工にも強く、仕事用としてもおすすめです。
まとめ
パソコン選びには、「何をしたいか」「どこで使うか」「気に入るかどうか」がポイントとなります。パソコンは購入後にもメモリを積んだり、OSをバージョンアップしたりと最適化することもできますが、購入の段階で理想のスペックを備えているものがみつかればベストですね。
店頭で使用感をチェックしたり、BTOサイトでカスタマイズをシミュレーションしたりして、パソコン選びを楽しみましょう。