エンジニアとして働いている人は「これからもエンジニア職として働くのか」「マネージャーになるのか」「知識を活かして独立するのか」など、自身のキャリアについて悩む人も多いのではないでしょうか。
そのような人にはキャリアプランの作成がおすすめです。
本記事では、将来像と今後の道筋を明確にするエンジニアにとってのキャリアプランについて解説します。
エンジニアのキャリアプランを作成して自分の将来像を描いてみよう
どうしてキャリアプランを考える必要がある?
ヤル気が上がる
自分の将来像が明確になることで、仕事に対するヤル気、つまりモチベーションが上がります。モチベーションが高い状態で仕事をすると、自然とパフォーマンスも向上して成果が出やすくなるのです。
反対に、なりたい自分像が見えていない人は、何のために仕事をしているのかわからなくなりヤル気も下がってしまうでしょう。
ヤル気を上げて仕事の成果を出すためにも、プランを立て実現に向かって努力する姿勢は大切です。
努力の方向性が定まる
キャリアプランがあれば、自分がしなければいけないことも明確になって努力する方向性が定まります。
キャリアプランを達成するために、今の自分に足りないものやこれから身につけなければいけないことが具体的に把握できるので、何をしなければいけないのかがわかるのです。
方向性やゴールが見えているとモチベーションも維持できる効果もあります。
スキルアップしやすい
キャリアプランをもっていれば何のスキルを身につけなければいけないかがわかるため、効率的にスキルアップしていけます。勉強や研修も苦ではないため、楽しみながら知識や経験を吸収していくことができ、自然とスキルアップが実現するでしょう。
人事評価や査定がUPしやすい
モチベーションやスキルのアップによって仕事の成果につながれば、当然ながら周囲からの評価も高くなります。人事評価や査定にも好影響をもたらし、結果的に理想の自分像に近づくことができるのです。
選択肢が広がる
キャリアプランを持つと将来の選択肢が広がることもメリットの一つ。
「将来こうなりたい」というゴールは一つでも、そのゴールにたどり着くためのプロセスはさまざまです。そのため、さまざまな選択肢のなかから自分に合った方法を選んで進んでいけるでしょう。
明確なキャリアプランがない人は、流されるまま進んでいってしまい、結果として将来像には程遠い自分になりかねません。
キャリアプランの考え方
それでは、エンジニアはキャリアプランをどのように考えていけばいいのでしょうか。キャリアプランの立て方について解説します。
10年後どうなっていたいか考える
キャリアプランは具体的に考えることで、より目標が明確になり行動しやすくなります。そのため、まずは10年後にどのような自分になっていたいかを考えましょう。
10年後はマネージャーとしてまとめ役になりたいのか、エンジニアとして現場で活躍し続けたいのか、独立、起業したいのか、など理想像を考えます。
10年後の将来像を基準にして、1年後・3年後・5年後など細切れにプロセスを考えていくことで、無理なく将来像にたどり着ける道筋を描けるでしょう。
業界の需要について考えておく
エンジニアをはじめとするIT職種は高い知識や技術力を要し、人材不足も深刻化しています。しかし分野やシステム言語によっては今後ニーズが低下する可能性も考えられるため、IT業界を一くくりに考えず、需要が高い分野を見極めることもポイントです。
以下の分野は、今後ニーズが高まるであろうと予測されています。
・AI(人工知能)
・ビッグデータ
・IoT、IoB
・スマホアプリ
これらの需要を分析し、今後どの分野のスキルを身につけなければいけないか考えましょう。
自分にあった働き方を探す
自分に合った働き方を模索することも、なりたい自分に近づくために必要な要素です。
たとえば「現場を離れて部下たちをマネジメントしたい」という人もいれば「リモートワーク・在宅業務を活用して会社に出勤せず働きたい」という人もいます。
また、働き方は企業に雇用されるだけではありません。会社を起業したりフリーランスとして活動したりすることも可能です。
契約形態にこだわる
働き方と同時に、契約形態も自分に合う・合わないがあります。正社員として働くだけが全てではありません。
たとえばアルバイトや契約社員として数社を掛け持ちすることも可能ですし、間接雇用の派遣社員として働くこともできます。
契約形態にもこだわり、自分に合った働き方を見つけることが重要です。
独立するかどうか明確にする
将来を考えるにあたり、独立するかどうかで悩む人も多いのではないでしょうか。
独立には、株式会社などの企業を立ち上げる方法と、フリーランスのシステムエンジニアとして個人事業主になる方法があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分に合っているかどうかを見極めて独立するか検討しましょう。
どんなスキルを身につけたいかリストにする
将来像が定まったら、そこに至るまでにどのようなスキルが必要なのかをリストアップしましょう。
エンジニアが必要とするスキルは、知識的なものと技術的なもの、さらにビジネス的なものまで多岐に渡ります。
またスキルによっては資格を取得することでスキルの裏付けとなるものもあるので、資格の有無についてもリサーチしましょう。
役職や年収を目標にするのもOK!
キャリアプランでは、役職や年収を目標にするのも一つの手です。
役職と一言でいっても、経営陣から部長、エリアマネージャーなどさまざまです。マネジメントをしたいのか、現場のエンジニアとして働きたいのかで、必要となるスキルやルートが変わってきます。
年収においても、企業に雇用されているエンジニアとフリーランスエンジニアでは差が出る場合があるため、どのように働けばいいのか方向性が定まります。
キャリアプランを明確にしたらやるべきこと
キャリアプランは作成するのがゴールではありません。キャリアプランを明確にしたら、次は実際の行動に移していきましょう。
具体的には、次のように役立てていきます。
転職活動に使う
自分に合う働き方や契約形態が現状と合っていないとわかったのであれば、転職を検討するのも一案です。
キャリアプランによって将来像が明確になっているため、履歴書やエントリーシートでのアピール欄に書けたり、面接での受け答えがスムーズになったりするでしょう。
社内での昇進を目指す
今の会社でマネジメントをしたいのであれば、社内での昇進・昇格を目指し努力しましょう。
昇進には定期的な人事評価だけでなく、プロジェクトでの活躍実績、さらに自身のスキルなど総合的な要素が必要となります。
副業をする
副業を始めて実績を積むこともおすすめです。システム構築やアプリ開発などエンジニア向けの副業案件は多いため自分に合った副業をして実績を積みましょう。
今までの経験を活かせる仕事だけでなく、新しい分野にチャレンジしてみるのも良いでしょう。
ただし本業以外の時間で業務をするため、時間やスケジュールを管理しなければいけません。
フリーランスになる
思い切ってフリーランスエンジニアとして独立することも一つの手段です。
フリーランスエンジニアは自分で仕事を見つける必要があるため、エージェントサービスで案件を紹介してもらうとスムーズに仕事を見つけやすいのでおすすめです。
まとめ
キャリアプランの作成は、仕事に対するモチベーションを高めてパフォーマンスを向上させ、スキルアップやキャリアアップにもつながります。
エンジニアと一くくりにしても、システムやWEB、インフラなどさまざまな活躍の場があります。さらに正社員やフリーランス、マネージャーなどの働き方も多様。キャリアプランによって自分に合った働き方を見つけましょう。