「外に働きに行きたいけれど、子供から手が離せない」
「ブランクがあるから就職するのが不安」
「本業にプラスして副業で収入が欲しい」
「空いた時間を収入に変えたい」
上記のような場合におすすめなのが内職です。最近ではインターネットを活用した副業や在宅ワークが多くありますが、手作業でできる内職も根強い人気を持っています。しかし内職と一言でいっても、その種類はさまざま。
今回は内職に興味がある人向けに、どのような種類があるか解説します。メリットや向いている人の特徴にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
内職とは?
そもそもどのような仕事を内職と呼ぶのでしょうか。ここでは内職の特徴や始め方、メリット・デメリットについて解説します。
在宅ワークとの違い
自宅でできる仕事と聞くと「在宅ワーク」と同じだと考える人も多いのではないでしょうか。確かに自宅で作業できる点では同じです。しかし契約形態に違いがあります。内職は基本的に企業から雇用され、労働者として働きます。また「家内労働法」という法律により、報酬や安全・衛生面の最低基準が定められているため安定した収入を得ることが可能です。
これに対して在宅ワークは、雇われずに「個人事業主」として働くのが基本です。依頼者から案件を請け負い、業務委託契約を結んで業務を遂行します。内職のように報酬が保証されているわけではありませんが、スキル次第では大きく稼ぐチャンスも。
在宅ワークには、Webライターや、Webデザイナー、動画編集などスキルを必要とするものから、アンケートモニターなどの気軽に始められるものまで多くの種類があります。興味があれば、そちらも併せて調べてみるとよいでしょう。
副業で内職を始める方法
内職の仕事は、求人サイトやアプリに掲載されています。そこから挑戦したい求人に応募し、書類選考や面接を経て合格すれば作業開始です。仕事が決まると自宅に材料が届くので、指示に従って作業を進めましょう。
納期を守って納品すれば、報酬を得られます。振込日や締め日は企業によって異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。また副業で内職を始める場合は、本業に支障が出ないようにバランスを取ることも大切です。
内職のメリットとデメリット
どの仕事もそうですが、内職にもメリットとデメリットがあります。
【内職のメリット】
- 在宅で作業できる
- 作業内容が簡単なものが多い
- 自分のペースでできる
内職の一番のメリットは自宅で作業できる点でしょう。事情があって外で働けない人でも、実績やスキルなしで始められます。また納期をしっかり守れれば、作業時間は自由です。子育ての合間や、本業が終わってから寝るまでのスキマ時間を有効活用して収入を得られます。
【内職のデメリット】
- 報酬単価が安い
- スキルアップができない
- 家が散らかりやすい
内職は作業が簡単なため、1作業あたりの報酬単価が安い傾向にあります。次章で単価についても触れますが、1作業あたり1円以下の場合も多く、月収1万円を稼ぐために相当量の作業をこなさなければなりません。
そして簡単な作業を繰り返すだけのため、スキルアップも期待できないでしょう。副業を通じて将来的に自分で稼ぐスキルを身に付けたいということであれば、在宅ワークがおすすめです。
また手作業でできる内職は、大量の材料が自宅に届きます。そのため家が段ボールだらけになり、家が散らかりやすいこともデメリットといえるでしょう。
手作業でできる内職を紹介
ここでは内職が初めての人でも取り組みやすいものから、少しユニークなものまで紹介します。
- シール貼り
- 値札付け・値札カット
- おでんの昆布結び
- 袋詰め
- カプセル詰め
- 野菜や果物の皮むき
- アクセサリーの制作
- 文房具の組み立て
- 箱の組み立て
それぞれの報酬相場についても触れているので、内職を決める際の参考にしてくださいね。
シール貼り
対象物にひたすらシールを貼りつけていく作業です。貼りつける対象は商品のパッケージはもちろん、ダイレクトメールなどのはがきや封筒に宛名シールを貼りつけることもあります。シールの種類もバーコードやQRコードなどさまざま。
単価は0.1円〜2円程度と幅広く、難易度が高い作業ほど報酬は高くなります。例えばただ商品パッケージに貼りつける作業よりも、少しのズレも許されないような精密さが求められる作業のほうが報酬は高いです。
簡単な作業ですが、髪の毛やホコリがつかないようにしなければならない、商品に汚れや指紋がつかないようにしなければならないなど、気を付けるポイントも多く繊細さが求められるでしょう。
値札つけ・値札カット
商品に値札を取り付けたり、すでに付いている値札を取る作業です。簡単ではありますが、付けたりカットしたりする際に、商品を傷つけないように注意しなければなりません。商品に複雑に取り付けられているものは、通常より時間がかかることもあるでしょう。
また値札にミスがないか確認することもあります。相場は単価0.7円〜4円ほど。時給にすると100円〜250円ほどになることが多いようです。
値札カットのなかには、大きなシートに印刷された値札を決められたサイズに切る内容の内職もあります。こちらは単価が40円前後になることもあり、他に比べると効率的に稼げるでしょう。
おでんの昆布結び
少しユニークなのが、おでんの昆布結び。その名の通り、おでんの具に入れるための昆布を一つ結びをつくる作業です。仕事を引き受けた場合は、酢漬けにして乾燥させた昆布が送られてきます。
乾燥していてごわつきがあるので、トンカチなどでたしなめてから結ばなければなりません。昆布結びは9月頃から冬にかけての期間限定の仕事です。相場は0.5円ほど。酢漬けにした状態の昆布が送られてくるので、臭いが強いことは覚悟しておきましょう。
袋詰め
企業から指定された商品を、ひたすら袋に詰める作業です。ダイレクトメールを封筒に入れたり、ポケットティッシュに広告を入れたりする作業もあります。需要が多く、継続して仕事をもらいやすいため、人気の内職の一つです。
袋詰めするものによって単価に幅があり、例えばポケットティッシュに広告を入れる作業なら0.3円〜1円ほど。ビーズなど細かいものを種類別に分類して袋詰めするのは単価15円前後になることもあります。大きな商品の袋詰めは、それだけ多くのスペースが必要です。作業スペースがあまり確保できない場合は、小さな商品の袋詰めを選ぶのがよいでしょう。
カプセル詰め
コレクターが多く、子供のみならず大人にも人気のあるガチャガチャ。このガチャガチャに入れるカプセルに商品を詰める作業も、実は手作業で行なわれています。ガチャガチャにはフィギュアやキーホルダー、缶バッチなどバリエーション豊富。
相場は0.5円〜3円と決して高く無い金額ですが、おもちゃ好きの人にとっては、楽しみながら作業できるかもしれません。詰める際にはカプセルや商品の破損に気を付けましょう。破損してしまうと、報酬ダウンとなる可能性があります。
野菜や果物の皮むき
段ボールに詰められた野菜や果物たちの皮むきをします。報酬は段ボール1箱分の皮むきで400〜500円ほど。種類によっては高単価を狙えますが、皮むきの対象によっては広いスペースが必要となる場合も。また作業場が汚れやすいのも難点です。
しかしたくさん野菜や果物を剥いていくうちに皮むきスキルが上達し、日常の料理がさらに効率よくこなせるかもしれません。お料理好きにおすすめの内職です。
アクセサリーの制作
女性に人気の内職がアクセサリー制作です。パーツをマニュアル通りに組み立てていきます。アクセサリーはピアスやストラップ、ネイルチップやミサンガなどさまざまです。単価はアクセサリーにより幅がありますが、作業が複雑なほど高くなります。
時給換算すると500円程度の場合が多いようです。いろいろなパーツやデザインが見られるので、アクセサリーをつくるのが趣味な人、ハンドメイドアクセサリーの制作に興味がある人にはぴったりでしょう。
文房具の組み立て
文房具やシャープペンシルを組み立てる仕事もあります。パーツに不備がないか確認しながら、手順に沿って組み立てていきます。単価は0.5円から2円程度。細かい部品が多いので、紛失しないように注意が必要です。いろいろな文房具の組み立てがあるので、文房具好きの人におすすめの内職になります。
箱の組み立て
商品を梱包するための箱を組み立てる作業です。化粧箱やお菓子を入れる箱、段ボールなど組み立てる箱はいろいろで、なかには商品を詰めてテープ貼りまでする仕事もあります。単価は0.2円〜10円ほど。完成まで時間がかかる作業は、それだけ報酬も高めです。
完成したら大きな箱に入れて納品します。元々折りたたまれていたものを箱にするので、作業するためには、かなり広いスペースが必要となるでしょう。そのため自宅スペースに余裕がある人におすすめです。
食品を詰める箱をつくる場合もあります。そのため衛生面には特に気を付けましょう。ペット不可の場合もあるので、作業を希望する際は確認しておくことが大切です。
内職が向いている人
簡単な単純作業を大量にこなす必要がある手作業の内職。ここでは内職が向いている人の特徴をまとめました。
- 同じ作業を繰り返しても苦にならない人
- 飽きずに続けられる人
- 自分をコントロールできる人
- 手先が器用な人
- スキマ時間を有効活用したい人
- 外出せずに収入を得たい人
スキマ時間を有効活用したい人、外出せずに収入を得たい人に内職はおすすめです。手先が器用な人も、その長所を存分に発揮できるでしょう。
しかし内職は基本的に、簡単で単純な作業を繰り返す仕事です。ずっと同じ作業の繰り返しが苦になる人は、手作業の内職を副業にすることはおすすめできません。また自宅での作業となることから、オンとオフの切り替えも大切です。切り替えができないと、ついダラダラして作業が進まなかったり、逆に頑張りすぎて体調を崩してしまったりということにも。
「今日は2時間だけ」「100個終わるまでは続ける」「終わったら、今日は内職のことは考えない」などしっかりと自分をコントロールできる人は、内職に向いているでしょう。
まとめ
副業するにあたって在宅ワークが人気を集めていますが、昔ながらの手作業でできる内職も根強い人気を持っています。在宅ワークと違って、企業に雇用された労働者として働くので、法律的に最低報酬なども定められており、安定して稼ぐことが可能です。
しかし1作業あたりの単価は低いため、単価が少しでも高い内職を見つけるか、効率的に作業できるように模索する必要があるでしょう。誰でもできる作業が多いですが、同じ作業の繰り返しが苦手な人や飽きっぽい人には向いていません。他の在宅でできる仕事を探すのがよいでしょう。
内職の種類は豊富で、アクセサリー好きの人ならアクセサリー制作、おもちゃ好きならカプセル詰めがおすすめです。他にもシール貼りや袋詰めなど多くの内職があるので、ぜひ自分に合うものを見つけてみて下さいね。