副業の理想的なスタイルとして注目されているのが、自宅にいながら業務に取り組めるリモートワークです。新型コロナウイルスの影響もあって、各企業もリモートでの人材活用に積極的になっています。
今回はリモート対応できる、おすすめの副業を5つ紹介します。さらに副業探しで役立つサイトや、リモートワークで必要になるツールも解説。これからリモート副業を始める人必見の内容です。
在宅ワークでの副業収入ってどのくらい?
厚生労働省が発表した「在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン」によると、在宅ワークによる平均月収5万円以下の割合が27.7%であり、在宅ワークをしている人の約4人に1人がこの収入水準であることが示されました。同資料では、在宅ワークを行っている人は126万4千人であり、そのうちの27.5%、つまり34万8千人が副業であると報告されています。これにより、副業として在宅ワークをする人々の多くが月収5万円以下であると推測されます。
リモートワークでできる副業5選
まずはリモートワークの副業にはどんな仕事があるか、具体的に見ていきましょう。おすすめは以下の5つです。
- エンジニア
- オンライン秘書、事務
- オンライン講師
- Webマーケター
- Webライター
それぞれの特徴や、報酬目安を解説します。
エンジニア
システムやアプリの開発に携わるエンジニアは、リモートワークしやすい職種の一つです。特に現在はビジネスのあらゆる現場でDX化が進み、対応するシステムやツールを開発するためにエンジニアは引く手あまたの状態です。作業を担ってくれるエンジニアがいれば、リモートワークであっても依頼したいと考える企業が増えています。
副業でエンジニアとして働く場合、クラウドソーシングサイトや求人サイトで募集されている案件に応募し、分業でプロジェクトに参加するケースが多い傾向にあります。獲得できる案件にもよりますが、月に10万円を超える金額を稼いでいる人もいます。やる気次第では独立も可能でしょう。
オンライン秘書・事務
秘書や営業事務、一般事務も現在はリモートで対応可能です。商談や会議で必要な資料を作成したり、取引先に連絡してスケジュール調整したりといったサポート業務がメインです。
オンライン秘書や事務の副業を始めるにあたって、専門的なスキルや資格は必要ありません。基本的なビジネススキルが備わっていて、WordやExcelといったツールが使えれば、誰でも挑戦できる仕事です。日頃の業務の延長線上で取り組めるため、初心者にもおすすめの副業になります。
オンライン秘書や事務の報酬目安は、時間単価で900円〜1,300円程です。仕事のスキルや実績が増えれば単価アップも可能で、副業でも月5万円以上を目指せるでしょう。
オンライン講師
最近はインターネットを介してレッスンを配信する、オンライン講師にも注目が集まっています。本業では活かせなかった自分の特技や好きなことを副業にできるのが人気の理由で、多くの会社員が講師として活躍しています。
オンライン講師のニーズがある分野は、ヨガ・料理・美容・楽器演奏・英会話などいろいろです。またビジネスのジャンルはWebマーケティングや人材育成、起業について指導している人もいます。
オンライン講師はレッスン内容や実績によって、報酬にバラツキがあります。時間単価にすると相場は1,000円〜5,000円程。最初は集客に苦労して思ったように稼げないこともありますが、生徒を確保できれば土日のみの副業でも月5万円以上の収入が見込めるでしょう。
Webマーケター
インターネットやスマホの普及によって、急速に重要性が高まっているのがWebマーケティングの仕事です。本業で実績のあるマーケターなら、副業として個人でも仕事を受注できるでしょう。
Webマーケティングの仕事はWeb広告の運用やオウンドメディアのSEO対策、アクセス解析など多岐にわたります。またSNS運用に取り組む企業も増えているため、SNS対策の経験を持つWebマーケターは重宝されるでしょう。
企業の売上に直結するWebマーケティングの仕事は報酬も高く、独立してフリーになれば年収500万円以上も可能です。また分析や企画が業務のメインとなり、チームで動く案件でも十分にリモートワークで対応できます。
Webライター
リモートワークが基本で、マイペースに働けるとして人気なのがWebライターです。インターネット上で読まれる記事や、Web広告のコピーを作成します。
特に資格や専門的なスキルが必要ないため、文章を書くことが苦でなければ誰でも取り組めます。クラウドソーシングサイトには、文字数の幅も広く多様な案件が掲載されているので、まずは数百字程度の簡単なライティングから挑戦してみましょう。
Webライターは文字単価で報酬を得るのが一般的で、最初は1文字1円程度が相場です。文章を書くスピードにもよりますが、コツコツと取り組めば副業でも月5万円以上稼ぐことが可能でしょう。
リモートワークしたい人におすすめの副業サイト
リモートワークで副業するには、まず仕事を発注してくれる人とインターネット上でマッチングする必要があります。以下の5つは、副業探しをサポートしてくれる人気のサイトです。
- ココナラ
- クラウドテック
- フジ子さん
- シューマツワーカー
- ストアカ
それぞれの特徴やメリットを解説します。
ココナラ
副業初心者には、手軽に取り組めるココナラがおすすめです。ジャンルを問わず人の役に立ちそうなスキルを出品し、依頼が来るのを待ちます。
通常のクラウドソーシングサイトは、プログラミングやWebデザインやマーケティングなどのビジネススキルがメインです。一方ココナラは、趣味の分野の出品が多いのが特徴。さまざまな人が趣味の延長線上として、カメラやイラスト作成や、講師のスキルを出品しています。
ココナラでは、ただ人の話を聞くだけのスキルにもニーズがあります。本格的なビジネススキルが求められる仕事に挑戦する自信がない人は、まずはココナラでちょっとしたスキルをお金に換えることから始めてはいかがでしょうか。
クラウドテック(Crowdtech)
エンジニアにおすすめしたいのが、クラウドテックです。エンジニアやクリエイター専門のサービスで、優良案件を豊富に扱っていることで人気を集めています。
クラウドテックは自分で仕事を探さなくてはならないクラウドソーシングサイトと違い、エージェント型サービスです。登録すると専任のキャリアサポーターがつき、自分のスキルや希望条件に合った仕事を探してくれます。
またリモートワークの案件が豊富で、常駐型の案件に劣らない高い報酬が得られることも特徴です。さらに週2日勤務などの副業向け案件も充実しています。本業と副業をうまく両立させたいエンジニアにとって、理想的なサービスといえるでしょう。
フジ子さん
事務仕事や秘書などのアシスタント業務に特化しているのが、オンラインアシスタントサービスのフジ子さんです。女性向けのイメージを持つ人も多いかもいせませんが、男性も登録できます。
フジ子さんの特徴はチーム制の働き方です。いつも同じチームで仕事するため、自然と一体感が生まれ、メンバー同士で助け合う空気が生まれます。リモートワークは一人で作業することで孤独を感じやすいのがデメリットですが、フジ子さんではメンバー同士のコミュニケーションが盛んで、あたかもオフィスで同僚といるかのように働けるのが魅力です。
完全リモートワークのため、育児や介護と両立しながら働いている登録者も大勢います。また1日3時間や週2日などの条件も可能で、副業として取り組むにもぴったりのサービスでしょう。
シューマツワーカー
シューマツワーカーはその名のとおり、土日や平日の空き時間を活用したい人向けのクラウドソーシングサービスです。エンジニアやWebデザイナーなど専門性の高い職種向けですが、理想的な案件が見つかりやすいと高い評価を得ています。
シューマツワーカーは自分で仕事を見つけるプラットフォーム型ですが、手厚いサポートが特徴のサービスです。マッチングディレクターやコンシェルジュが、条件に合った仕事探しを手伝ってくれます。
また税理士に税金に関しての無料相談ができたり、副業人材同士で情報交換できるコミュニティに参加できたりと、リモートワークでも多様な情報を得られるのが魅力です。
ストアカ
ストアカは、オンライン講師と生徒をマッチングしてくれるプラットフォーム型のサービスです。本格的なビジネススキルから英会話、趣味、スポーツ、子育てまでさまざまな講座が開講されています。
ストアカでは1日だけの単発講座も開催可能で、副業でオンライン講師の仕事がしたい会社員にもぴったりのサービスです。お互いに社会人同士であれば、土日や平日の夜などレッスンの日程も合いやすいでしょう。
さらに継続して稼ぎたいと思えば、単発ではなくサブスクのスタイルでもレッスンを提供できます。一定以上の生徒を確保できれば収入も安定し、いずれは独立も目指せるでしょう。
リモートワークで副業するなら用意しておくべきツール
リモートワークをスムーズに進めるにはさまざまなツールが役立ちます。オフィスで働いている場合と違って、リモートワークにはうまくコミュニケーションが取れなかったり、会議の時間などを随時チェックできなかったりといった不便さがあります。そのようなときには以下の4つのツールが仕事を助けてくれるでしょう。
- チャットツール
- Web会議ツール
- スケジュール管理ツール
- 会計ソフト
それぞれ詳しく解説します。リモートでの副業を考えているなら準備しておきましょう。
チャットツール
チャットツールは、今やリモートワークでは必須となっています。新型コロナウイルスの影響で、関係者全員がそれぞれ自宅で業務に取り組むケースも増えました。その状況でコミュニケーションを円滑にするには、レスポンスの速いチャットツールが欠かせません。
最近ではビジネスでの利用を想定して、タスク管理やファイル共有機能が充実したツールも増えていて、ほとんどのやり取りがチャットツールでまかなえるようになりました。
取引先企業によって使用するチャットツールを変更する必要があるかもしれませんが、SlackやChatworkなど利用者が多いツールはあらかじめインストールしておくと便利です。
Web会議ツール
Web会議ツールがあれば、リモートワークであってもミーティングにオンラインで参加できます。画面越しとはいえ、相手の顔を見て話せることでチームとしての一体感も高まるでしょう。
Web会議ツールは仕事の打ち合わせでも使用しますが、先に仕事を獲得するためのオンライン面接で必要になります。リモートワークの副業の場合は、面接もオンラインで済ませることがほとんどです。多くの企業がSkypeやGoogle Meetを面接に導入しています。その際に使用されたツールが業務でも必要になるケースが多いため、使い方に慣れておきましょう。
スムーズにWeb会議ツールを使用するためには、カメラやマイクの機能はもちろん、パソコンのスペックも重要です。スペックの低いパソコンではWeb会議ツールがうまく作動せず、他の参加者にストレスを与えるケースもあるので気をつけましょう。
スケジュール管理ツール
本業と両立させるためには、スケジュール管理が必須です。管理できていないと大事な打ち合わせや納期をうっかり見落としてしまうこともあるので、タスク管理の機能が充実したツールが選ばれています。
Googleが無料で提供しており、多くの個人や企業が使用しているのがGoogleカレンダーです。チーム全員のスケジュールが確認できるので、リモートワークにおいても非常に役に立ちます。またAsanaというタスク管理ツールは、プロジェクトの進捗をメンバー間で共有しやすく、リモートワークで規模の大きなプロジェクトに取り組むときに便利です。
スケジュール管理ツールは全体での共有がポイントなので、取引先企業に指定されたものを使用することになるでしょう。一般的なツールはあらかじめ操作に慣れておくことをおすすめします。
会計ソフト
在宅ワークの副業で収入を得ている人には、クラウドベースで利用できる会計ソフトがおすすめです。その理由は、仕事場所や時間に制約がなく、オンラインでアクセスできるためです。
また、使いやすいユーザーインターフェースや自動化機能、柔軟なカスタマイズ性も重視されます。代表的な会計ソフトには、Freeやマネーフォワードクラウドなどがあります。これらのソフトウェアは、複数の銀行口座やクレジットカードと連携し、収支の管理や請求書の作成、税務申告のサポートなどを提供しています。
所得税の確定申告|国税庁
まとめ
通勤の手間がなく好きな時間で取り組めるリモートワークは、会社員にとって理想の副業スタイルです。現在では副業をサポートする多様なツールやサービスがあり、リモートワークでも事務・エンジニア・講師・マーケターなどさまざまな仕事に挑戦できます。リモートの働き方が合う人は、副業でスキルと実績を積んでいけば、いずれは独立を視野に入れることもできるでしょう。
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