「在宅ワークを始めてみたいけど何が必要?」
「古いパソコンしかないけどできるかな」
「パソコンに詳しくないのでどう用意したらいいかわからない」
と悩んでいる方に、在宅ワークに最適なパソコンを選ぶためのヒントを紹介します。
どんな仕事をするかによっても、理想のパソコンは異なります。働き方をイメージしながらチェックしてください。
在宅ワークにパソコンは欠かせない!
在宅ワークはIT環境の普及とともに市場が拡大し、一般的になってきました。言い換えれば、IT環境がなくては仕事が成り立たないという特徴を持っています。
・ 求人サイトで仕事を探す
・クラウドソーシングサイトで仕事を請け負う
・履歴書をメールで送る/Web面接を受ける
・ビジネスチャットで仕事の連絡をする
・パソコンで作業をし、データを納品する
これらは在宅ワークの作業の一部ですが、すべてにインターネット環境とパソコンの性能が関係します。
在宅ワークの報酬は出来高制となることが多いでしょう。作業量がそのまま収入に直結するので、効率よく仕事ができるよう環境を整えましょう。
在宅ワークに適したパソコンとは?
在宅ワーク用パソコンの購入を検討する場合、まず迷うのが「デスクトップ」か「ノートパソコン」かの選択でしょう。結論からいうと、在宅ワーク用にはノートパソコンがおすすめです。
自宅でのみ作業をする予定の方でも、季節や時間帯によって自宅の中での快適な居場所は異なります。また、気軽に持ち運べるノートパソコンなら、昼間は子どもを見守れるリビングで、夜は集中できる寝室で、というようにさまざまなシーンに対応できるでしょう。
トラブルの際にも、デスクトップ型ではサービスセンターへの配送の手間がかかったり、サービス員の予定調整や出張費がかかったりしてしまいます。ノートパソコンならすぐに店頭へ持ち込めるので安心ですね。
在宅ワーク用のノートパソコンのスペックについては、以下の3つのポイントをチェックしてください。
CPUはなるべくCore i7を使おう
CPU(中央演算利処理装置)は、パソコンの動作スピードに関わる重要な部分です。廉価版のパソコンでは、作業中にストレスを感じてしまうかもしれません。
「ブラウザ検索」「ソフトの立ち上げ」「クラウドへのアクセス」など複数の作業を同時に行うには、インテル社のCoreシリーズの評価が高く、なかでもCorei7がおすすめです。
利用する機会の多いオンラインミーティングサービス「Zoom」でも、機能を十分に使うにはインテルCorei5以上が推奨されています。
メモリは16GB以上がおすすめ
パソコンのメモリが十分でないと、クリックしてもしばらく反応しない、パソコンがフリーズする、動作が遅い、といったトラブルが起こります。
メモリが足りない場合にはあとから増設することもできますが、知識がないと難しかったり、増設を想定していない構造のパソコンがあったりするので注意が必要です。
用途に合ったメモリ容量を知っておきましょう。
・インターネット閲覧のみ メモリ容量4GB~
・Office(エクセルやワード) メモリ容量4~8GB
・プログラミング学習 メモリ容量8GB~
・Webデザイン・グラフィックデザイン・画像編集 メモリ容量16~32GB
仕事として複数のソフトを使い、ストレスなく作業するには16GB以上のメモリをおすすめします。
ストレージは最低500GB
ストレージにはHHDとSSDの2種類がありますが、おすすめは動作速度が速く作業効率が良くなるSSDです。画像や動画を扱う場合には、500GBはあった方がよいでしょう。
「クラウドに保存するのでストレージは気にしない」という考え方もありますが、「一時的にローカルに保存して作業をしたい」といった場面に影響してくるので、できるだけ余裕を持たせられるよう検討しましょう。
最低でも必要なソフトは?
在宅ワークを始めるにあたって必要なソフトをご紹介します。在宅ワークへ応募したり、仕事を始めたりする際に、クライアントへ自宅のパソコン環境を説明できるよう、確認しておきましょう。
Officeソフト
Microsoft Officeのワードやエクセルがあれば、データ入力やテープ起こし、ライティングなどの仕事ができるでしょう。その他の仕事でも、契約書や請求書の提出に必要となる場合があります。
セキュリティソフト
在宅ワークの募集では、扱う情報によって「有償のセキュリティソフトを使用していること」という条件が掲げられていることもあります。悪意のあるコンピューターウイルスに感染してしまうと、仕事が滞ったり、クライアントにまで迷惑をかけたりしてしまう恐れもあるので、きちんと対策をとっておきましょう。
コミュニケーションツール
在宅ワークでは日常のやりとりでも、電話やメールではなくITツールを活用することが一般的です。クライアントから指定されたツールをインストールして、マニュアルに準じて操作すればよいのですが、あらかじめ認知度の高いツールに慣れておくと仕事につながりやすいでしょう。無料プランがあり気軽に試しやすいものをご紹介します。
・Zoom/SkypeなどWeb会議ツール
・チャットワーク/LINE WORKSなどビジネスチャット
・Googleドライブ/Dropboxなどファイル共有ツール
・Trello/Evernoteなどタスク管理ツール
職種によって使うパソコンも違う!
ノートパソコンの値段は2万円台から高機能なものだと50万円台までと幅があり、どう選んだらよいのか迷ってしまいますね。
「仕事で必要なスペック」と「在宅ワークで得られる収入」から予算を決めていきましょう。
単純事務なら安いパソコンでOK
データ入力やテープ起こし、Webライターなどテキスト主体の仕事なら、4~5万円台の「格安パソコン」と呼ばれるカテゴリから探しても問題ないでしょう。単純作業の仕事は単価もそれほど高くないので、高額なパソコンを買ってもコストを回収できるまで時間がかかってしまいます。
テキスト作業のなかでもブログ執筆が主体となるなら、GoogleサービスやWordPressと相性の良いChromebookもおすすめです。
デザインをするならMacの方がいい場合も
グラフィックデザインやイラストのスキルを活かした仕事がしたいのなら、Macを選択した方がよい場合もあります。AdobeのIllustratorやPhotoshopなどはデザインに必須のソフトですが、以前はMacintoshのPCでしか使用できなかった名残で、デザインの現場ではいまだMacintoshがメインという職場もたくさんあります。
Macで作成したデータでもWindowsで展開できることがほとんどですが、ほかにもMacでないとスムーズなやり取りがしにくいといった業務内容があるかもしれませんので、これから購入するのであれば事前にクライアントに確認されることをおすすめします。
プログラミングなど専門技術を使う場合はスペックにこだわって
プログラミングやWebデザインの知識があり、在宅ワークでもそれを活かしたいのなら、パソコンの性能にはこだわりましょう。予算は10~20万円クラスのものがおすすめです。
すぐにフリーズしてしまうような環境では、正しい動作確認ができず、納品物の質に関わってきてしまいます。
在宅ワーク用パソコンはどこで買う?
自分の在宅ワークスタイルと欲しいパソコンのスペックや予算などが決まったら、購入するルートを検討しましょう。主なルートは、「メーカーサイト」「家電量販店」「ECサイト」の3つです。それぞれの特徴を紹介します。
メーカーのWebサイト
欲しいパソコンがはっきりしているのなら、メーカーが直販しているWebサイトがおすすめです。人件費や流通に関わる経費が抑えられているため、店頭販売よりも安いことが多く、メーカー保証もつけられるので安心です。
パソコンのパーツや搭載ソフトなどの構成を自由にカスタマイズできるメーカーもあり、希望のスペックに限りなく近づけることができるでしょう。
家電量販店
パソコンを初めて買うという方は、まず家電量販店で実機に触れて、サイズ感やキーボードの操作性、モニターの色味などを確かめるとよいでしょう。
わからないことがあれば、気軽に店員さんに聞くことができるのも安心ですね。しかし、家電量販店ではメーカーから派遣された販売員が接客にあたることもあり、その場合は公平な意見が聞けるとは限りません。
「店頭特別価格」「ポイント高還元」などのお得なパソコンもありますが、スペックが希望に合うかどうか注意して確認する必要があります。
楽天やAmazonなどECサイト
ECサイトは品ぞろえが豊富で、タイミングによってはかなりお得なパソコンが販売されていることもあります。ユーザーレビューなどもチェックできるので、「想像と違った」というトラブルも避けられますね。
サイトによってはスペックや搭載ソフト、機能などが細かく記載されていないことがあるので、納得できる品質かどうかチェックできないものは避けた方がよいでしょう。
まとめ
在宅ワーク用のパソコンは「仕事に必要なスペックがそろっているか」「仕事で期待できる収入とのバランス」の2点に注意して選ぶことをおすすめします。
購入ルートについては、初めての購入なら家電量販店、少しでも安くお得に買いたいのならECサイト、パソコンの知識があるのなら理想のパソコンをカスタマイズできるメーカー直販サイト、という考え方になります。
しかし、「見て買いたい」「納得いくまで調べてから買いたい」という希望もあるでしょう。自分にぴったりの買い方で、在宅ワークのパートナーとなる理想のパソコンが手に入るとよいですね。