副業で学べる!CHROの仕事と3つの役割

CHROは、Chief Human Resource Officerの略であり、「最高人事責任者」を指します。一般的に人事部長は、人事部のスタッフを管理したりサポートしたりしますが、経営にも関わっているのがCHROです。本記事では、CHROの主な仕事と3つの役割をご紹介します。

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リモートワーク化が進み、副業で経営に関わる働き方が増えつつあるなかで、特に注目したいのがCHROの仕事です。
CHROは、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、企業の成長や戦略に密接に関わる重要なポジションのため、ここでは具体的な仕事内容を解説します。人材戦略のプロフェッショナルに求められる役割を知り、新たなスキル習得の一助にしてください。

関連記事:副業で経営を学べるCxOの仕事内容や役割とは?

本記事では、CHROの仕事と3つの役割に関するポイントを紹介します。

経営に近いCHRO(最高人事責任者)の仕事内容とは?

CHRO(最高人事責任者)の仕事内容とは?

CHROの主な仕事は、下記の3つです。

  1. 人材戦略の計画と進行
  2. 組織開発
  3. 人材のリード

人材戦略は、企業の成功を左右すると言っても過言ではありません。CHROという立場が重視されるのは、その中心的な役割を担う可能性があるためです。

以下は、CHROが担う広範囲な業務内容の例です。

1.人材戦略の計画と進行

企業のビジネス戦略と連動させた人材戦略を立案し、それを実行に移すこと。

2.組織開発

企業の組織体制の改革や新たな構築、人材の配置や評価体系の見直しなど。

3.人材のリード

従業員の継続的な成長や、モチベーションの向上を図る活動。具体的には教育研修の提供やキャリアパス支援、従業員満足度向上の取り組みなど。

このように、業務は広範囲にわたりますが、副業で身に付けるCHROのスキルは、組織の発展と人材育成に大いに貢献します。また、こうしたスキルを習得することで、より深い組織への理解と人材開発の視野を持つ一助となるばかりか、将来的には組織全体をより良い方向へ導くことも可能となるでしょう。

現在、組織が直面する課題を解決するべく、CHROが担当する仕事内容は日々変化し拡大しています。そうした状況に適応し、創造的に対応していく力が求められています。そのため、副業でCHROの仕事に携わることは、現場で直接経験を積み、深い理解と価値あるスキルを得る大切な機会ともなるでしょう。

今回は、具体的な業務の事例を紹介します。ぜひ、CHROとして働くことを想定しながら読み進めてください。

CHROの具体的な仕事内容の事例

背景
企業Aが新しい市場への参入を決定。これは経営戦略の一環として、成熟市場から収益を得るための新たな取り組みとして計画されていました。

経営戦略の理解
CHROとして、新市場への展開は、新しいスキルセットや文化の理解、異なる言語や文化圏での事業展開の経験が求められることを意味します。企業Aの現行の人事戦略や人材育成プログラムは、この新市場への対応が十分でない可能性があります。

CHROが実践したこと
新しい市場の文化、価値観、ビジネス慣習に関する市場調査を行い、その結果を元に適切な人材の採用・配置戦略を立案。
その後、新市場で成功するために必要なスキルや能力を特定し、従業員のなかから条件に合致する人材を探したり、新規採用を行ったりしました。
また新市場に関する研修や教育プログラムを実施し、従業員が新しい環境下で業務に対応できるようサポート。さらにリーダーの選定と育成を行いました。
新市場で成功するためには、現地の文化や状況を理解し、それに応じて適切な意思決定ができるリーダーが必要です。

このように、経営戦略として新市場への展開を選んだ場合、CHROはその戦略を実現するための人事戦略を策定・実行する役割を持ちます。そこには市場への理解はもちろん、必要な人材の採用・育成、組織の適切な構築・管理などが含まれます。

その他、下記のような仕事内容があります。

  • 財務および会計チームのリーダーシップ、指示、管理を提供する
  • CEO/社長および経営管理チームのメンバーに戦略的提言を行う
  • 財務予測と予算のプロセスを管理し、すべての財務報告の準備を監督する
  • 長期的な事業計画や財務計画に関するアドバイス
  • 上級管理職、社外パートナーおよび利害関係者との関係を確立し発展させる
  • 財務、人事、IT 関連におけるすべての正式な手順を確認する

参考文献:CFO job description guide

CHROに求められる3つの役割

CHROに求められる3つの役割

CHROには、企業の人事戦略に関わる管理・推進を担当する責務があり、経営陣の一員として重要な役割を果たしています。

そこで、CHROが担当する3つの主要な役割について詳しく見てみましょう。

優れた人材の獲得と定着

一つ目は、優れた人材の獲得と定着です。一流企業を目指すには、それなりの人材が不可欠です。CHROは、企業の掲げる理念や必要とされるスキルを考慮したうえで、最適な人材を見つけ育成、さらには途中退社を回避するべく方策を考え、体制を整えます。

組織文化の形成と管理

次に、組織文化の形成と管理も重要な役割の一つです。CHROは全社の業績向上を目指し、開放的で効率的な職場環境をつくり出すことで、従業員のモチベーション向上を図ります。

経営戦略への参加

CHROは経営戦略の策定に参画します。人事戦略は経営戦略を支える重要な要素であり、ビジネスの成長と直結していることからも、ビジネスの視野と人的資源から最適な戦略を練り実行します。

以上が、CHROが担当する3つの主要な役割です。CHROとして活躍するには豊富な知識や高度なスキルが必要ですが、一方でチャレンジ精神が刺激されたり、そうした経験がやりがいや自己成長へとつながったりするのもポイントといえるでしょう。

CHROの仕事や、役職を通して得られる知識と人事部長との違い

CHROの仕事や、役職を通して得られる知識と人事部長との違い

CHROの役職を通して得られるものは多くあります。人事部長とCHROとの違いは、経営への関与の有無です。人事部長は人事の責任者であることに対し、CHROは、経営戦略の策定を行います。

経営戦略の理解
人事戦略は経営戦略と密接に結びついているため、CHROは企業のビジネス戦略やビジョンを深く理解する必要があります。

組織文化の形成
CHROは、組織の文化や価値を形成・維持する役割を担います。これには、企業のミッションやビジョンの浸透、組織の行動規範やエシカルなスタンスを促進する活動などが含まれます。

統率能力の向上
組織のトップに立って発揮するリーダーシップスキルは、部下や組織全体を動かすために必須です。

組織変更・組織改革
企業の成長や変革時において、人材の移行や組織変更をスムーズに行うためのスキルや知識が求められます。

従業員の能力を最大化させること
高いパフォーマンスを持つ従業員の発掘、育成、維持、およびリテンション(定着)の戦略を理解・実行する能力。

労務関連の知識
労働法、給与、福利厚生など労働関連の詳細な知識。

交渉力
労使交渉やベンダーとの契約交渉などさまざまな状況や相手を想定した交渉スキルが求められます。

データ駆動的意思決定
組織の人材データを分析し、結果に基づいた戦略を立案・実行する能力。

以上のようなスキルや知識は、CHROとしての役割を遂行する基盤となりますが、これらを学ぶことで、他の経営職や役職においても有用となりうる新たな知識や視点が身に付くでしょう。

副業としてCHROで働くための能力を身に付けるには?

副業としてCHROで働くために必要な能力を身に付けるには、前述したCHROの仕事内容と役割を理解したうえで、マネジメント経験を積む必要があります。経営的な視点から事業を成功させるためにも、CHROには人望とビジョンを持ち合わせることが大切です。
CHROに必要な能力は以下の通り。

組織運営の理解

CHROとして立つためには、絶対的な組織運営への理解が必要です。組織内で人材がいかに働き、どのような判断を下すか、そうした流れを理解することで、人材戦略がより効果的に立案・実行できるでしょう。

人材開発の知識

人材開発の知識は、人材を育成し組織を育て上げていくための核心的なスキルです。トレーニングやメンター制度、育成計画など、多彩な手法を用いて取り組むことが求められます。

労働法と規則の理解

労働法や規則の理解は、人材を公正かつ効果的に管理するためにも重要なスキルです。労働時間や福利厚生など、多くの要素が絡んでいるため、人を採用するうえで必要な知識は最低限理解しておきましょう。

CHROを目指すための行動とキャリアパス

CHROを目指すための行動とキャリアパス

CHROを目指すには、経営を学び経営者の視点で物事を考え、行動する必要があります。経営者の視点で組織を見ることで、人事戦略が会社の目標とどのように連動しているか理解できるようになりますが、こうした知識は、CxO(Chief x Officer)であれば当然求められる能力です。

CHROは他の職種に比べ、人間関係を構築するべく従業員との積極的なコミュニケーションが重要です。従業員一人ひとりはもとより、組織全体でしっかりと信頼関係を築くことが、職場内の調和につながり結果的に生産性を高めることになるでしょう。スタッフの相談窓口のような存在であれば、従業員にとっても人望のあるCHROのもとで働くことになり、より可能性を秘めた企業へと成長することが期待できます。

CHROを目指すためのキャリアパスとして、長期間にわたり人事の業務経験があり、経営者視点で物事を捉え、経営者を助力したりアドバイスしたりした経験があれば有利となります。Web上には多数の求人が見られますが、そうした経歴をPRすることで、CHROにキャリアアップできる可能性は高くなるかもしれません。

人事担当者からCHROを目指すには、時代の変化や法律の改正、最新の人事動向をつかみ、組織の改善に取り組むには、自ら進んで学び続けることが欠かせません。

まとめ

本記事では、副業CHROとして働く場合の具体的な仕事内容や必要な能力について解説しました。

人事部長と異なる点は、経営への関与の有無です。またCHROは、ただ業務をこなすだけでなく、多くの従業員とコミュニケーションを積極的に図り、社内での厚い人望が求められます。

より強固な組織づくりを行うには、適切な人材の配置や育成、従業員の潜在的な能力を引き出し、業務のパフォーマンスを最大化させることが大切です。そうした取り組みは、結果的に生産性を高めることになり、組織を成功へと導くことになるでしょう。

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副業CHROについてよくある質問(Q&A)

副業CHROについてよくある質問をQ&Aでまとめました。

副業でCHROの経験を得るにはどうすればよいですか?
副業としてCHROを経験するには、人事コンサルタントやフリーランスの人事アドバイザーとして活動する方法があります。また、非営利団体や中小企業でボランティアとして、人員管理や組織開発に携わるのも効果的です。

CHROの主な役割は何ですか?
CHROの主な役割は、大きく分けて以下の3つです。人事戦略の立案と実行、組織の文化づくり、そして企業の経営層と従業員間の架け橋になることです。

CHROの役割を学ぶためには、どのようなスキルが必要ですか?
一般的なビジネススキルはもちろんリーダーシップ、円滑なコミュニケーション力、戦略的思考能力などが求められます。また現代に広く通用する人事戦略に精通していることも重要です。

CHROの仕事を副業で学ぶメリットは何ですか?
職場で実際に経験を積みながら、人事戦略やリーダーシップ、組織文化づくりなどについて深い理解を得ることができる点です。

副業でCHROの経験を積むことのデメリットは何ですか?
時間の管理が難しくなる可能性があることです。本業と副業をバランス良くこなすためには、優れた時間管理スキルと自己管理能力が必要になります。

<参考文献・サイト>
■経済産業省
人的資本経営の実現に向けた検討会 取りまとめ骨子(案)

■TechTarget
chief human resources officer (CHRO)

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