自宅で仕事をする「在宅ワーク」という働き方。
働く場所や環境さえあれば仕事ができるため、育児や介護などの事情がある人や、求人数の少ない地方に住んでいる人でも、格差なく働くことが可能です。
今回は在宅ワークのメリットを理解し、どのようなスキルがあれば仕事をしていけるのか解説します。
在宅ワークは全国どこでも働ける、新しい形!
働き方の多様化や政府によるテレワーク推奨の波が広がり、自宅にいながら働くという「在宅ワーク」がニュースタンダードになってきています。会社員が業務を自宅で行う在宅勤務や、フリーランスとしてクライアントからの案件を自宅で対応するという働き方があります。
在宅ワークは会社に出勤することなく仕事をすることができるため、全国どこにいても働くことができるという点がメリット。この背景にはデジタルテクノロジーの発達があり、インターネット環境とITツールさえあれば場所にとらわれずに働くことができるようになっているのです。
在宅ワークは未経験でもできるのか?
在宅ワークは自宅で過ごしている中のスキマ時間で仕事ができ、収入を得ることができます。
しかしハードルが高く感じられ「スキルや経験がないと気軽に応募できないのではないか」「パソコンを使いこなせない」と不安に感じている人も少なくないでしょう。未経験者や仕事にブランクがある人でもできる在宅ワークはあるのでしょうか。
はじめての人向けの在宅ワークはたくさんある!
実は、在宅ワーク未経験者向けの案件はたくさんあるのです。
少子高齢化や人口減少により労働力不足の日本では、さまざまな仕事を在宅ワークとして発注している企業が少なくありません。手軽に始められる在宅ワークでは、シール貼りや袋詰め、簡単な検品などがあります。これらは以前から内職の定番業務で、パソコンを使う必要もないですし、スキルや経験がなくても始められる在宅ワークです。
また、アンケート回答や覆面調査などはスマホがあればできるので、はじめての人に向いている在宅ワークと言えます。
主婦による在宅ワークも急増中!
育児や家事などで忙しい主婦でも、スキマ時間で稼ぐことができる在宅ワークも急増しています。パソコンで入力作業ができる人であれば、データ入力やリサーチ業務などが手軽です。空いた時間に作業できるため「子どもが寝ている間に30分だけやろう」という働き方もできます。
また、テレアポも主婦に人気の在宅ワークです。企業や個人へ電話をかけてアポイントを取るという仕事内容なので、接客業やコールセンターを経験した人であれば取り組みやすいでしょう。データ入力よりも少し難易度は上がるかもしれませんが、アポイントを獲得できればインセンティブを得ることもできる、やりがいのある在宅ワークです。
もちろん、スキルがある人向けの在宅ワークも。
スキルがあると、さらに仕事の幅が広がります。
例えば外国語のスキルがある人は、翻訳の在宅ワークがおすすめです。テキストや文献などを翻訳する仕事は、いつの時代も一定のニーズがあります。また、WEBデザイナーやプログラマーなども在宅で仕事が可能です。専門的なスキルが必要になりますが高額な報酬を得ることができるので、職業訓練などでスキルを習得してWEB系の在宅ワークを始める人も少なくありません。
せっかくスキルがあっても活かせる場がなければ宝の持ち腐れになってしまいます。事情があり通勤できない人は、ぜひ在宅ワークを検討しましょう。
在宅ワークは場所を選ばず働ける!
出勤しなくていいので全国どこでも働ける
在宅ワークは自宅でできるので、首都圏のみならず地方に住んでいてもできる働き方です。場所を選ばずに全国どこでも働けるという点が最大の魅力でしょう。
「スキルを活かしたいのに、自分が住んでいるエリアには働ける会社がない」「地方在住だから、そもそも求人が少ない」という人でも、在宅ワークであれば働くことができます。
転勤族の家族でも働きやすい
配偶者や家族のなかに転勤が多い仕事の人がいると、転勤のたびに仕事を辞めて、また新しい地で求職活動をする必要があります。仕事を転々とすることになると、スキルが身につかなかったり人間関係が構築できなかったりするデメリットがあるでしょう。
しかし在宅ワークをしていれば、場所を選ばずに仕事をすることができます。転勤に伴う退職や求職活動の必要がなくなり、安定して収入を得られるのです。
引っ越しに伴う転職をしなくていいのでキャリアが途絶えない
やむを得ない事情で引っ越しをすることになると、それまで働いてきた会社でのキャリアが途絶えてしまう可能性があります。せっかくその会社に貢献してきてキャリアを積んできても、引っ越しに伴い退職することになってしまうのはもったいないことです。
しかし在宅で仕事を続けることができれば、キャリア形成が途絶えることもなく、キャリアアップし続けられます。
旅先で働く「ワーケーション」もアリ!
在宅ワークは自宅で仕事をすることを指しますが、パソコンなどの必要機器があれば自宅でなくても仕事ができます。つまり旅行をしながら働く「ワーケーション」という働き方も可能になるのです。
ワーケーションとは「ワーク」(労働)と「バケーション」(休暇)をかけあわせた言葉。
観光地や帰省先などでリフレッシュしながら、空いた時間に仕事をすることができるため、モチベーションや作業効率のアップが期待できます。
海外でも日本の仕事ができる
在宅ワークであれば、海外にいても仕事が可能です。
転勤による引っ越しやワーケーションでの海外旅行などで海外にいたとしても、パソコンやインターネット環境さえあれば日本の仕事をすることができます。「海外に住んでいるが英語に自信がないから、現地で働けない」という悩みをもつ人でも、在宅ワークであれば現地の言語を使うことなく収入減を確保できるのです。
ワークライフバランスが充実する
在宅ワークは、ワークライフバランスの充実も実現します。
例えば子育て中の人のなかには、子どもが保育園に入園できずに仕事ができない人もいれば、通勤時間が多すぎて子どもとの時間を充分に確保できない人もいます。在宅ワークは自宅で仕事ができるため、そのような悩みを解決できる方法なのです。
また、趣味の時間を確保できてストレスがなくなったり、スキル習得のための勉強の時間が持ててスキルアップにつながったりと、ワークライフバランスが充実します。
全国どこでも働けるよう、身につけておきたいスキルとは
在宅ワークで全国どこでも働くためには、必ずしも専門スキルが必要なわけではありません。しかし在宅ワークで継続的に仕事を受けて安定して収入を得るには、最低限身につけておくべきスキルがあります。
コミュニケーションスキル
オフィスに出勤せずに仕事をするため、意思疎通がしにくかったり情報共有がうまくいかなかったりするという課題も生まれてしまいます。そこで活躍するのがコミュニケーションスキルです。
顔を合わせずに働くからこそ、きめ細やかで丁寧なコミュニケーションが求められます。また、在宅ワークではビジネスチャットやオンライン会議などを活用するので、相手の言葉を読み解く力や、自分の意思を表示する力も必要でしょう。
ビジネスマナー
顔を合わせずに仕事をすると、些細なことでトラブルに発展してしまうケースもあります。すべてのワークフローをオンラインで完結する在宅ワークだからこそ、信頼関係構築のためにはビジネスマナーが必須です。
丁寧な言葉遣いや、メールの文面、スピーディなレスポンスなど、細かなビジネスマナーが信頼へとつながります。
自己管理能力
在宅ワークは「自宅でできる」というポイントが、メリットにもなりデメリットにもなりえます。なぜならテレビやスマホなどの誘惑が多く、集中力を切らしてしまいやすいからです。そのためスケジュールやタスクをしっかりと管理する能力が求められます。
在宅ワークは自宅でも仕事ができ、さまざまな事情に対応した新しい働き方です。企業は人材を確保でき、ワーカーは仕事で収入を得られるので、Win-Winの関係になれるでしょう。
育児や介護、引っ越しなどの理由があってもキャリアを諦めず、在宅ワークでキャリアアップしていってください。