リモートワークの働き方が浸透している昨今、オフィスで行っていた会議もオンラインミーティングに切り替わるなど、働く環境が大きく変化した人もいるのではないでしょうか。リモートワーク中の背景で気をつけておくべきことを中心に、快適に働くためのアイデアを紹介していきます。
リモートワーク中の背景ってどうしてる? 快適に働くための環境づくりのアイデアをご紹介します
リモートワーク中のお部屋環境 3つの問題
リモートワークは、自宅でリラックスして仕事に取り組める点がメリットです。その反面、普段過ごしている生活環境がオンラインの画面上に映ってしまうので、特に会議や打ち合わせをするときは、映り込んでいる背景に注意を払う必要があります。リモートワーク中によくあるお部屋環境の問題を3つご紹介します。
・生活感が出てしまう
リモートワークはインターネットさえつながればどこでも作業することができますが、やはり慣れた環境である自宅で仕事をする人が多いのではないでしょうか。
ZoomなどのWeb会議ツールを使用してミーティングや打ち合わせを行うときに、自分側のカメラをオンにして参加すると、自身の背中側にある風景が相手にも見えてしまいます。
自宅では、どうしても部屋の様子が見えてしまうため、片付いていなかったり、部屋干しの洗濯物が見切れていたりすると、画面越しでも生活感がにじみ出てしまいます。生活感が親近感につながればよいのですが、あまりにプライベートな雰囲気が伝わってしまっては、印象が悪くなってしまいかねません。クライアントとのアポイントや打ち合わせに備えて、カメラをオンにする前に、しっかり部屋の掃除、整理整頓をすませておきましょう
・背景がきれいじゃない
オンライン会議を行う際、画面に映るのはパソコンなどの通信機器に内蔵または接続しているカメラの画角の範囲内です。パソコン作業に向いているオフィスチェアなどの環境でオンライン会議を行う際は、パソコンとの距離によりますが、上半身しか映っていないというケースがほとんどでしょう。
そのため、身なりを整えておくとともに、自分の背景にも気を配る必要があります。趣味のポスターや無造作に貼られたプリント類、整理されていない本棚など、ごちゃごちゃした背景では、相手が話に集中できなくなってしまうかもしれません。
クライアントにマイナスなイメージを与えてしまわないように、画面に映る範囲には注意しましょう。あらかじめオンライン会議前にカメラテストを行い、背景が整っているかを確認しておくとよいでしょう。
・家族が映り込んでしまう
自宅で仕事をする場合、必ずしも自宅にいるのが自分1人ではないという人も多いでしょう。他の家族が自分と同じようにリモートワーク中だったり、子どもが家で遊んでいたり、家庭によって事情はさまざまですね。
ワークスペースが独立しておらず、リビングや寝室など家族の共有スペースでオンライン会議をしなければならない場合は、特に、画角に気をつけましょう。家族にもカメラに映る範囲がどこまでなのかを周知し、会議中はそこを通らないようにするなど協力してもらう必要があります。
壁を背にすれば背景は気にせずにすみますが、視線の先にいる家族の様子に気が散って、打ち合わせ中に視線を外してしまうことになるかもしれません。集中していないことが相手側に伝わると、マイナスの印象となってしまうため気をつけましょう。
リモートワーク中の背景を隠すアイデア5選
自宅の間取りや環境によっては、どんなに部屋を整理整頓しても生活感が拭えず、背景が思うように整わない場合もあるでしょう。テレワーク中のオンライン会議などで、背景を隠すアイデアを5つ、ご紹介します。
・Zoomなどのバーチャル背景を設定する
コストや手間をかけずに、簡単に導入できる方法は、バーチャル背景機能が備わっているオンライン会議システムを使うことです。バーチャル背景を使用することで、自分の背景を隠すことができ、見た目の印象を変えることができます。
Zoomの例では、サインインしてから右上にある「設定」をクリックします。次に「背景とフィルター」をクリックし、「バーチャル背景」から好きな画像を選択するだけでOKです。好みのバーチャル背景がない場合は「+」のアイコンをクリックし、自身のPCに保存してある画像を選択すれば簡単に設定することができます。
また、Zoomに入室してから設定するには、画面の左側にある「ビデオの停止」のプルアップボタンをクリックし、「バーチャル背景を選択」とすれば、いつでも変更することが可能です。
・パーテーションを使う
背景や周辺環境をきれいに隠すためには、パーテーションの設置もおすすめの方法です。パーテーションを設置することで、周りの環境と自分の空間を仕切ることができるので、家族の視線をシャットアウトすることができます。また、仕切りがあることでパーソナルスペースを確保でき、業務に集中しやすくなるでしょう。
パーテーションには、固定せずに自立して設置できる「ついたてタイプ」とつっぱり棒で固定する「間仕切りタイプ」があります。「ついたてタイプ」には、1枚パネルのものと、3連・4連など複数枚のパネルが組み合わされているものがあります。1枚パネルなら値段も手ごろなので、あまりコストをかけずにパーソナルスペースを確保したい人におすすめです。
また、「ついたてタイプ」は持ち運びが簡単で、使用しないときはコンパクトに収納できます 。「間仕切りタイプ」なら、新たに個室をつくるように配置でき、デスクをしっかりと囲えるので、よりプライベート感のある空間をつくれるでしょう。
・布を活用する
もっと簡単に背景を隠したいという人には、背景布を活用することもおすすめです。パーテーションを使って周囲との環境を区切るよりもお手軽で、コストもそれほどかけずにすみます。
背景布として販売されているものには、綿でできたものやポリエステル、ビニール製や紙製など、さまざま種類があります。手芸用品店などで気に入った布を入手して壁に貼り付ける方法もあり、気分に合わせて気軽に変更することができます。
背景布は、そのまま壁に貼り付けて使ったり、天井につるして使ったり、作業環境に合わせて設置しましょう。また、布を固定するスタンドとセットで販売されているものもあります。賃貸物件などで、壁や天井に傷がつくことをためらう場合には、きれいに剝がせる機能のある両面テープや養生テープなどでしっかりと取り付けましょう。
・タペストリーを活用する
自宅の壁を背にすると殺風景な点が気になるという人は、タペストリーを活用してはいかがでしょうか。タペストリーとは元々、「麻・ウール・絹などを用いて、絵や模様を織り出したつづれ織り」のことを指します。インテリア用として、柄や素材も種類が豊富なので、自分好みのものを見つけやすいでしょう。
今では、ポリエステルなどの化学繊維の生地にイラストや写真、デザインをプリントしたものもタペストリーと呼んでいます。オリジナルのものを作成することも可能で、例えば、企業の宣伝活動のために、自社の社名やロゴ、サービスをプリントすることもできます。
ホームインテリアとして販売されているものをECサイトで探したり、看板専門店で自分好みに、あるいは自社のサービスを宣伝するために制作してもらったり、目的や用途に合わせて用意しましょう。オリジナルのタペストリーを使用すると、オンライン上で会う人に覚えてもらいやすいため、商談やアポイントにおいては、他の人と差をつけることができるでしょう。
・背景画面を自分でデザインする
Zoomのバーチャル背景が「既存のものでは、他の人とかぶって物足りない」という人には、背景画面を自分でデザインしてしまうのもおすすめです。
背景画面は、パーテーションや背景布を購入しなくてすむため、お金をかけずに背景を隠すことができます。自作すれば好きなようにデザインすることができ、個性を出しやすいので、クライアントとの商談やアポイントで大きく印象づけられます。
PhotoshopやIllustratorといった有料のソフトや、Googleのスライド、Canva、ロゴマーケットといった無料のサービスを使って作成することが可能です。企業名や自分の屋号、キャッチコピー、ロゴなどを入れたり、サイトへアクセスしてもらうためのQRコードを配置したりすることもできます。自分のカラーを出すために、工夫してデザインしてみるとよいでしょう。
背景を設定・設置することのメリット
オンライン会議やWeb商談などで、背景画面を設定・設置することには大きなメリットがあります。背景を設定・設置することでどのような点がメリットになるのか、3つのポイントを解説します。
・好印象に見える
背景を設定・設置することで背景画面が整い、それだけで好印象に見えるでしょう。背景をきれいに見せることは、自分のアピールにつながるのと同時に、相手を気遣うことでもあります。
オンライン会議で会う相手の部屋や背景がきれいに整えられていて、「なんだか気持ちが良い人だな」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。背景を設置・設定することで、「丁寧な人」「きちんとした人」と印象づけることができます。
自宅に作業スペースがないからといって、ごちゃごちゃした台所や寝室をそのまま見せてしまうのはNGです。片付けられていない部屋や背景は生活感が漂ってしまうため、いくら身なりをきれいにしていてもマイナスな印象に映ってしまいます。
背景をしっかり整えてからオンライン会議に臨み、印象アップを目指しましょう。
・自宅を隠すことができる
背景を設置することで、自宅の特定につながる情報を隠すことができます。在宅勤務中のオンライン会議では、カメラをオンにして顔が見えた状態で会話します。そのため、自分の顔だけでなく自宅や窓からの景色なども見えてしまうことがあります。
自宅の所在地は、保護するべき個人情報といえるでしょう。写真や映像から自宅を特定され、トラブルに見舞われてしまう事件も発生しています。特に、窓の外が映り込んだり、家の構造がわかりやすかったりする状態でオンライン会議をすると、自宅が特定されやすくなってしまうでしょう。自分や家族の身を守るためにも、余計な情報を隠せるような背景の設定や設置をおすすめします。
・モチベーションがアップする
背景を設定・設置することで、モチベーションがアップする点も大きなメリットです。自分好みのタペストリーやバーチャル背景を設置すると、オンライン会議が楽しみになるでしょう。好みのバーチャル背景がなくても、自分でデザインした画面を設定すれば、毎回新鮮な気持ちで会議に参加することができます。また、バーチャル背景やデザインした画面背景はいつでも設定から変更することができるので、ファッションを楽しむようにその日の気分に合わせて設定してもよいですね。
背景の設定や設置でリモートワークの環境や気分をコントロールすれば、モチベーションアップにつながり、会話も弾むかもしれません。
Zoomの背景画面で使える背景画像サイト5選
オンライン会議などで使用されるWeb会議ツールとして、Zoomを使用している人も多いのではないでしょうか。Zoomの背景画面として使える画像を扱う背景画像サイトのサービスを、5つご紹介していきます。
・O-DAN
「O-DAN」は、世界中にある38サイトから、ハイクオリティーな無料写真素材をまとめて検索することができる、写真専門の検索エンジンです。アマチュアからプロまで、さまざまなジャンルのクリエイターやフォトグラファーが撮影した写真を、無料でダウンロードすることができます。写真サイトをいくつも開き、一つ一つ検索する手間が省けるため、時間をかけずに素材写真を探したい人におすすめです。
使い方は簡単で、サイトにアクセスしたら、検索窓へ探したいキーワードを入力します。虫眼鏡マークをクリックまたはリターンキーで検索が始まり、画像が表示されます。画像をクリックするとそれぞれのサイトへ自動的に移動するので、そこでの指示に従ってダウンロードしましょう。
「O-DAN」の最大のメリットは、さまざまな素材サイトを横断してハイクオリティーな画像を検索できるという点です。日本語にも対応している点もうれしいポイント。
高品質・高画質な画像をZoomの背景画像にしたい人には、もってこいの画像検索エンジンといえるでしょう。
・Pixabay
「Pixabay」は、無料の画像検索サイトです。さまざまなジャンルのクリエイターによる高品質な画像やイラスト、動画を検索することができます。2022年2月現在、2500万点以上の素材が登録されており、素材を探すユーザーに人気のサービスです。
「Pixabay」を使う大きなメリットとして、ユーザー登録の必要がない点が挙げられます。また、ダウンロードしたものはクレジット表記の必要がなく、商用利用もOKだと紹介されています。基本的には無料かつ著作権フリーのサイトではありますが、利用する前にはサイト内の「規約」を確認しておきましょう。
ダウンロードの仕方、使い方はとても簡単で、サイトにアクセスしたら、まずは画面の左上にある「写真」「イラスト」「ベクトル」といったジャンルが書かれたもののうち、対象のジャンルを選択します。次に、検索窓に探したい画像のキーワードを入力すれば画像が表示されます。
ユーザー登録をすれば、気に入った画像を保存して後から見返すこともできますよ。
・住まいのかたち Magazine for MUJI LIFE
株式会社良品計画が運営する、「住まいのかたち Magazine for MUJI LIFE」は、無印良品の店舗で扱う商品を用いたライフスタイルを提案するWebマガジンです。無印良品ならではの、シンプルで洗練された商品やライフスタイルを紹介する記事が載っており、住まいや生活に関連した情報を提供しています。
老若男女問わず、いろいろな人から愛される無印良品ですが、ビデオ通話アプリで使えるバーチャル背景も提供しています。使い方は簡単で、対象の画像を選択し、右クリックを押すとダウンロードすることができます。また、「画像を一括でDLする(zip圧縮データ)」を選択すれば、すべての対象画像をまとめてダウンロードすることもできます。
無印良品が提案する、シンプルな住まいに憧れる人は、バーチャル背景に取り入れてみてはいかがでしょうか。
・Canva
「Canva」は、ロゴやチラシ、SNS投稿用の画像、プレゼン資料や履歴書までデザインすることができる、無料のオンライングラフィックデザインツールです。
さまざまなデザインテンプレートがあるので、デザインが得意でない人も、テンプレートを使って自分で好みのデザインに仕上げることができます。一部有料のテンプレートもありますが、無料のテンプレートも多く扱っているので、誰でも気軽に利用することができます。
使い方は簡単で、「Zoomのバーチャル背景の作成」をクリックし、テンプレートを選択してデザインしていくだけです。画面の左側にテンプレートを選ぶ項目や、テキスト入力、写真やイラストなどの画像を挿入できる項目があるので、変更したい項目をクリックして作成していきます。
Photoshopなどの有名なデザインソフトは有料な上、ソフトの使用にはある程度のスキルが必要です。しかし「Canva」はいくつものテンプレートがあり、しかもおしゃれなものばかりなので、簡単にデザインすることができます。
「Zoomのバーチャル背景をオリジナルのものにデザインしたいけど、いちからつくるのは自信がない……」という人におすすめのデザインツールです。
写真AC
「写真AC」は、高品質な写真が無料でダウンロードできる、無料写真素材サイトです。無料会員は検索回数制限が1日5回までという利用制限はありますが、ユーザー数が多く加工や商用利用も可能なので、人気のサービスです。
使い方は簡単で、検索窓へ任意のキーワードを入力したり、画面左側のカテゴリーを選択したりして画像を絞っていきます。気に入った画像をクリックすれば詳細情報が表示されるので、無料か有料かなどを確認してからダウンロードしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
オンライン会議などに参加する際の背景は、相手に与える印象に大きく影響します。背景がごちゃごちゃしたままでは、相手にマイナスなイメージを抱かれてしまいかねないので、バーチャル背景やパーテーションを使って背景を整えるようにしましょう。
また、オリジナルのデザインでZoomの背景画像を設定すると、覚えてもらいやすくなったり、会話が弾むきっかけになったります。自分に合った方法で背景を設定・設置し、リモートワーク生活をより快適なものとしていきましょう。