副業が身近となった現在、男性のなかにも何かできないかなと密かに考えている人が多いのではないでしょうか。
ひと昔前なら男性は、新卒で入った会社で終身雇用のシステムに乗って、わき目もふらず働いて出世するのが良しとされていました。しかし時代は変わり、今は国を挙げて副業を推奨し、より柔軟な働き方が求められています。
実はある側面を見ると、男性は女性よりも副業を始めるべき理由があるのです。今回は男性が副業を始めたほうがよい理由やおすすめする副業、さらに注意点や注意すべき副業の種類を解説します。
男性に副業をおすすめする理由
ここでは男性に副業をおすすめする理由を解説します。主な理由は以下の4つです。
・女性に比べて体力があるから
・子供を持つとお金が必要だから
・会社に依存しすぎないように
それぞれ詳しく見ていきましょう。
女性に比べて体力があるから
1つめの理由は、男性は一般的に女性よりも体力がある点です。副業の種類にもよりますが、本業の他に仕事を増やせば、それだけ身体に負担がかかります。特に本業に余裕があるときだけの単発ならいいのですが、毎月継続的に副業に取り組んで収入を得ようと思うと、確実に疲労は蓄積していくでしょう。
体力に自信のある男性にこそ、副業は適しているといえます。後述するアルバイトの副業などは体力が必要ですが、裏を返せばデスクワークばかりで鈍った身体を動かし、リフレッシュにもなります。体力があるからこそ、このような副業を楽しめる男性もいるでしょう。
子供を持つとお金が必要だから
2つめの理由は、男性は父親として子供のために収入を増やしたいと考えるからです。子供を持つとお金が必要になるのは、男女共通の問題です。しかし女性は妊娠・出産で身体にダメージを受けていて、思ったように働けないケースも多いのが現実です。産休や育休でキャリアダウンしてしまう場合もあるでしょう。
そこで男性は、父親として自分が仕事を頑張らないといけないとプレッシャーを感じます。しかし本業の収入をいきなり数万円単位でアップさせることは難しいでしょう。
副業であれば確実に収入を増やせて、経済的に余裕をもって子供を育てられます。男性自身も父親としての責任を立派に果たしているという満足感を得られるのではないでしょうか。
会社に依存しすぎないように
3つめの理由は、会社に依存しない働き方をするためです。以前の日本は終身雇用・年功序列が当たり前で、会社にいわれた仕事をこなしていれば、定年まで給料を受け取って生活していくことができました。しかし現在では、そのシステムは旧時代のものとされています。これからは会社にしがみつかず、自立したキャリアプランを持つことが求められるでしょう。
しかし妊娠・出産など転機のない男性たちは、危機感を持ちにくい傾向があります。副業を始めて一歩会社の外に出ることで、自然と視野が広がるきっかけになるのではないでしょうか。本業では得られないスキルが身についたり収入が増えたりすることで、会社で働く以外の自分にも自信が持てるでしょう。副業を始めることで、自然と新しい時代に適応した人材になれる可能性があるのです。
男性におすすめの副業ランキングTOP5
ここでは具体的に男性におすすめの副業を紹介します。どれも男女問わず人気の副業ですが、男性ならではの利点もあります。体力があれば稼げるもの、収入が増えて自信につながるもの、本業が忙しくても隙間時間で取り組めるものなど、自分に合った副業探しの参考にしてみてください。
男性におすすめ副業1位 クラウドソーシングサイトでのデータ入力
データ入力は単純作業でスキルや資格も必要ないことから、副業初心者の男性におすすめです。クラウドソーシングサイトで「タスク・作業」系の求人を探すと、数値や文章をEcxel・Wordなどに入力する仕事が多く見つかります。
パソコン1つあれば好きな場所で作業できるため、本業が忙しい男性でも隙間時間に取り組めるでしょう。また量をこなすほど確実に収益が得られるので、安定して副収入が欲しい男性にぴったりです。
データ入力は未経験でもできて敷居の低い副業ですが、本業で難易度の高い仕事をしている男性にも向いているかもしれません。そうした男性は副業でも責任ある仕事をするよりも、ひたすら手を動かすだけの副業のほうが気楽でしょう。黙々と作業することが好きな人には、よい気分転換になる可能性もあります。
男性におすすめ副業2位 短期アルバイト
すぐにまとまった報酬が得られると人気なのが、短期のアルバイトです。派遣会社では日雇いの仕事も多くあり、登録しておけば空いている夜や休日の時間にすぐアルバイトを入れられることもあります。
日雇いアルバイトの多くは体力仕事です。建設現場での肉体労働やイベントスタッフなど、定期的に取り組むと身体にかなりの負担がかかります。そのため体力に自信のある男性にぴったりの副業といえるでしょう。
本業でも長時間労働に悩まされている男性に短期アルバイトはおすすめできません。しかし日頃デスクワークばかりの男性にとって、体を動かすことやイベントなどに参加することはリフレッシュになる可能性もあります。派遣会社に登録しても、仕事を請けるかどうかは自分で決められるので、まずは一度経験してみるのもいいでしょう。
男性におすすめ副業3位 アフィリエイト
男女問わず人気の副業が、ブログ運営などで成果報酬型の広告収入を得るアフィリエイトです。読者を集めてサイトのアクセスが上がるほど、広告収入も増える仕組みです。
アフィリエイトは自分のペースで取り組めるので、本業が忙しい男性でも取り組むことができます。ストック型副業ともいわれ、本業に余裕のあるときに記事をたくさん書いてアップしておけば、そのあとは何もしなくても自動的に広告収入が入るチャンスが得られるでしょう。
さらに男性は自分の趣味やこだわりを突き詰めていく傾向があり、興味のある分野に深い知識を持っている人も多いです。ブログ運営は読者にとって興味のあるコンテンツを提供し続けていく必要があります。そのため人に語れるだけの熱意をもって何かに取り組んでいる男性に、アフィリエイトはぴったりといえるでしょう。
男性におすすめ副業4位 動画配信
成功すれば会社の給料と比較にならない収入になることから、今注目の副業が動画配信です。YouTubeなどのサイトに自作の動画を投稿し、再生回数を増やしてアフィリエイトのように広告収入を得る仕組みです。
桁違いの収益が得られる可能性があり、動画配信は大きく年収を上げたいと願う男性たちに人気です。成功して人気YouTuberの仲間入りをすれば、会社を辞めて独立も目指せるでしょう。
しかし現在は知名度のある芸能人も続々と参入するなど、競争は激化する一方です。また顔出しすると、本業に支障をきたすリスクもあります。動画配信は夢のある副業ですが、始める前は慎重に検討することが重要です。思ったように稼げずモチベーションを下げてしまわないように、趣味の延長として楽しむようにしましょう。
男性におすすめ副業5位 物販
マーケティング能力が問われる物販もおすすめです。個人で出品できるヤフオクやメルカリなどのサイトに不用品を出品して収益を得ます。
物販の魅力はマイペースに取り組めることと、すぐに収益が受け取れることです。また独身時代に趣味のグッズを収集していたけれど、結婚後は収納場所に困る人もいるでしょう。そのような場合は、余分な物を撮影してサイトにアップするだけでお金が入る物販はぴったりです。
さらに手持ちの不用品だけでなく、世間の人が興味を持ちそうな新品のアイテムを仕入れ、利益を乗せて売る方法もあります。売るためには商品選定や売り込み方など高度なマーケティング能力が必要です。本業でそのような仕事に携わっている人は、自分の能力を生かしてどんどん収入を増やせるので、やりがいも感じられるでしょう。
男性が副業する際の注意点
次は男性が副業するときの注意点を解説します。副業の開始前後は、新しいことを始めるワクワク感で、細かなことを見落としがちです。副業を始めた人が陥りがちなトラブルを事前に理解し、意識しておくようにしましょう。気をつけるべきことは主に以下の3つです。
・会社の就業規則を確認する
・家族と相談する
・確定申告を忘れないようにする
それぞれ詳しく解説します。
会社の就業規則を確認する
当然のことですが、副業を始める前には本業の会社の就業規則をよく確認しておきましょう。副業が当たり前になったとはいえ、禁止する会社はまだ多くあります。
副業を完全に在宅で行っている場合でも、住民税から本業の会社に知られてしまう可能性があります。確定申告すると、役所が本業と副業の所得を合算して住民税の額を出し、それを本業の会社側に通知してしまうためです。
これを避けるためには申告書の住民税欄で「自分で申告する」にチェックを入れる必要がありますが、そもそもいつ会社にバレるか分からないとビクビクしていることは精神衛生上よくありません。今は副業がNGでも、今後就業規則が変わる場合もあります。隠れて副業をするよりは、会社の方針が変わるまで待つのも1つの選択肢です。
家族と相談する
副業を始める前は、家族に相談して了解を得ることをおすすめします。副業を継続していくためには、家族の支えが必要不可欠だからです。
特に夫婦間で家事や育児を分担している場合、新たに副業に取り組むことで、相手に負担をかける場面も出てきます。なぜ副業する必要があるのか、月にどれくらいの収入増になるのかを丁寧に説明し、協力を仰ぐようにしましょう。
副業の特徴の1つは、比較的簡単に止められることです。家族に反対されながら取り組んでいても前向きな気持ちにはなれず、すぐに諦めてしまう恐れがあります。本気で副業を続けたいと思うなら、何よりも家族に応援してもらえる状況にしておきましょう。
確定申告を忘れないように
副業でも一定以上の収入を得ると、確定申告が必要になります。年間20万円を超える所得がある場合には、忘れずに確定申告しましょう。
このとき注意すべきは、収入ではなく所得で考えることです。例えば副業で年間70万円の収入があっても、このうち経費は55万円かかっているとすると、所得は15万円で確定申告の必要はありません。
ただし所得が少ない場合は、確定申告をしたほうがかえってお得になる可能性もあります。契約先によって月の収入から源泉徴収されるパターンでは、経費を含めた正しい所得で申告することで、本来の額より多く納税した分が還付されるのです。現在は国税庁のホームページから簡単に申告書も作成できます。確定申告のやり方にも早めに慣れておきましょう。
男性におすすめできない副業の特徴
最後に男性におすすめできない副業も紹介します。選ぶときに気をつけたい副業の特徴は、以下の3つです。
・長時間労働になってしまう副業
・責任が重い副業
・運要素の高い副業
その理由を解説します。
長時間労働になってしまう副業
労働時間が長い副業を安易に始めるのは危険です。なぜなら改善されつつあるとはいえ、日本人男性の労働時間は元々長すぎる傾向があるからです。
特に家族を扶養している男性の場合、会社を辞められないプレッシャーから残業なども断りづらいケースが多いでしょう。疲労がとれないまま就業後や休日に副業を詰め込んでしまうと、いずれは身体を壊してしまいます。
本業で常に体力的なゆとりがある人以外は、時間の切り売りになるような副業は避けるのをおすすめします。副業も継続しなければ、安定した収入は見込めません。長期的に見て、自分が無理なく続けられそうな副業を選びましょう。
責任が重い副業
男性の場合、副業で責任が重い仕事を引き受けるのはおすすめできません。なぜなら本業でも重圧がかかる立場にあるとき、さらに別のストレスを抱え込む可能性があるからです。
女性が妊娠・出産を理由としたキャリアダウンに悩む一方、男性は管理職などに就くことでプレッシャーに悩まされる傾向があります。30代頃からチームの売上責任を負ったり、部下をマネジメントする立場になる男性もいるでしょう。
そうした男性たちが副業でも同様の責任を背負いこむと、大きすぎるプレッシャーにメンタルが潰れてしまう可能性があります。すでに本業の役職が重荷になっている人は、趣味の延長や気分転換と割り切って取り組める副業がおすすめです。
運要素の高い副業
男性に特に注意してほしいのが、収益が運に左右されるタイプの副業です。どれだけ努力しても目標とする収益に達するかは、ある程度運次第です。しかしあまりに運の要素が高いと、男性はそれをギャンブルとして楽しんでしまう危険があります。
一般的に男性は女性よりも、ギャンブルのスリルと興奮を好む傾向にあります。余裕のある範囲で遊びとしてギャンブルを楽しむならよいのですが、収入を増やすための副業でギャンブルに熱中すると、本来の趣旨を見失ってしまうでしょう。
たとえ副業であっても、行動目標や数値目標を設定して取り組むことが大切です。「半年後に月1万円稼ぐ」などの低めの設定をしておけば、運に頼るよりも、地道にコツコツ努力して目標を達成したほうがいいというモチベーションに繋がるでしょう。
まとめ
今回は数ある副業のなかでも、特に男性におすすめの副業と逆におすすめできない副業について解説しました。体力的に優れていること、手軽に収入アップできること、会社に依存しない生き方につながるなどの理由から、男性にとって副業という選択肢は非常に魅力があります。
特に社会全体で副業を後押ししている今なら、家族など周囲の理解も得やすいのではないでしょうか。確定申告や本業との兼ね合いなど、副業ならでは難しさもありますが、それを乗り越えればきっと新たな可能性が開けるでしょう。