副業でできる仕事にはWebライターやWebデザイン、オンライン講師など実にさまざまです。そのなかでも人気の副業がプログラミング。副業で週末だけプログラマーとして活動している人もたくさんいます。
プログラミングと一言でいっても、仕事内容や利用するプログラミング言語はさまざま。どれを学ぶべきか悩んでいる人もいるかもしれません。
そこで今回は、未経験から副業でプログラミングに挑戦したい人向けに、メリットやおすすめのプログラミング言語を解説します。仕事の探し方や注意点にも触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
代表的なプログラミング関連の副業
プログラミング関連の副業にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは代表的な仕事を3つ紹介します。
- ソフトウェア開発
- アプリ制作
- プログラミングスクール講師
それぞれ具体的に見ていきましょう。
ソフトウェア開発
ソフトウェア開発とは、システムを動かすためのプログラムを組む仕事です。パソコンで使用するソフトやスマートフォン(以下、スマホ)を動かすためのシステム、日常で使用するエアコンや洗濯機を正常に動かすためのシステムなどはソフトウェア開発により、正常に動作するようプログラミングされています。幅広いジャンルのニーズがあり、ITが発達した現代の生活では欠かせない仕事といえるでしょう。
アプリ制作
アプリ制作は、その名の通りスマホやタブレットで使用するアプリをつくる仕事です。2022年のスマホ普及率は9割を超えており、こちらも需要が高く将来性があるといえるでしょう。総務省のデータを確認しても、モバイル向けアプリの売上高は右肩上がりとなっていることがわかります。
引用:総務省
ゲームや便利ツールなど、無料で利用できるアプリも多くあるため、一度は何らかのアプリを使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
プログラミングスクール講師
スキルを身に付ければ、自らがプログラミングに携わるのではなく、教えることで稼ぐことも可能です。教えるのが好きな人であれば、ある程度実績を積んだあとにプログラミングを教える講師になるのもよいでしょう。個人に教える講師の他、企業の新入社員向けの研修で教える講師としての需要もあります。
高度な技術を教えるとなると、それなりの実績が必要とされるのでハードルが高いかもしれません。しかし基礎知識を教える程度のものであれば、経験年数を問わないケースもあるので、講師初心者でも始めやすいでしょう。
プログラミングを副業にする3つのメリット
現在、需要が高まっているにもかかわらず、プログラマーは人材が不足しているといわれています。つまりスキルを身に付ければ、副業でも十分に稼げるチャンスがあるといえるでしょう。プログラミングを副業にする主なメリットは以下です。
- スキルや実績が身に付く
- 高い単価が狙える
- 自由な働き方ができる
それぞれ具体的に解説します。
スキルや実績が身につく
IT業界は進化のスピードが速く、常に知識のアップデートが求められます。スキルを学び、副業で取り組むことで、本業を続けながらプログラマーとしての実績を積み上げることが可能です。
プログラミングを本業にしたいと考えたとき、実績があれば独立も狙えますし、IT業界への転職も有利となるでしょう。手に職を付けることは将来への備えにもなります。
高い単価が狙える
スキルが求められる仕事のため、プログラミングの仕事は報酬が高い傾向にあります。案件にもよりますが、時間単価にすると2,000円~4,000円程度。十店舗で働くパートやアルバイトよりも短時間で効率的に稼げることがわかります。
なかにはプログラミングを副業にして年間で300万円以上稼ぐ人も。高度な技術を身に付けるほど大きく稼げるチャンスがあるのは、大きなメリットではないでしょうか。
自由な働き方ができる
プログラミング案件の多くは成果報酬型です。納期までに仕事を終わらせることができれば進め方は自由なので、自分のペースで進められます。
またパソコンとインターネット環境があれば仕事ができるので、場所の制約もありません。出勤時間や出勤場所にとらわれた働き方をしたくないと考えている人にもおすすめです。
習得すべきプログラミング言語4つ
いざプログラミングを始めようと思っても、言語はたくさんあります。マイナーな言語を含めると、その数は200種類以上です。そのため、どの言語から学ぶべきか迷ってしまう人も多いでしょう。
言語の種類によって、開発できるシステムや活躍できる分野も異なります。ここでは初心者におすすめかつ、今後も需要があると考えられるプログラミング言語を4つ紹介します。
JavaScript
JavaScriptはWebアプリなど、主にWeb系で活躍する言語です。例えばブラウザでWebサイトを閲覧しているときに出てくるポップアップ画面、あれはJavaScriptによって作られたものです。他にもゲーム開発やスマホアプリ開発も可能となり、今後も需要が見込まれる言語といえるでしょう。
複雑な開発環境が不要なので、プログラミング初心者でも取り組みやすいのもポイントの一つです。HTMLやCSSもセットで覚えておくと重宝されるプログラマーとなれる確率が上がるでしょう。
C#
Microsoft社が開発した歴史ある言語のC#。C言語から派生したプログラミング言語ですが、C言語よりもスピーディなソフトウェア開発が可能で、生産性も高いといわれています。
Windows向けのアプリや、最新技術を駆使したVRで使うアプリも開発可能。学習難易度は高めですが、需要が高くプログラマーとして独立を考えているならば、ぜひ身に付けたい言語です。
Python
PythonはWebアプリ開発の他、AI(人工知能)やIoT分野で活躍することが多いプログラミング言語です。コードがシンプルで読み書きしやすいため、プログラミング言語の教育でも使われることが多く、初心者でも独学で学習しやすいといえるでしょう。AI開発や機械学習に興味がある人におすすめの言語です。
Ruby
エンジニアが楽しくプログラミングできることをコンセプトとした言語です。日本で開発された言語ということもあり、日本語情報が多いことから初心者でも取り組みやすいでしょう。「Ruby on Rails」を使ったWebアプリ開発が代表的で、元々TwitterはRubyで作られたアプリだそうです。
プログラミング言語を習得する方法
プログラミングを習得するためには時間がかかります。習得する主な方法は2通り。どちらを選択するかは自分のペースや、副業を始めたい期間で考えるとよいでしょう。
スクールで学ぶ
効率的に学びたいと考えているなら、スクールがおすすめです。時間はかかりますが、分からないところはすぐに質問でき、スクールによってはマンツーマンで教えてくれるところもあります。すぐに疑問が解決する環境であれば、初心者でも挫折することなく学べるのではないでしょうか。
最近では通学の必要ないオンラインプログラミングスクールも増えており、地方で通えない人でも気軽にプログラミングを学べるようになりました。
独学で学ぶ
スクールに比べると時間はかかりますが、未経験から独学で習得も可能です。身近な方法は書籍で学ぶことでしょう。最近ではオンラインで学べる講座も充実しているので、それらも活用してはいかがでしょうか。
幅広いジャンルの講座が揃っていることで有名なUdemyであれば、自分のペースで進めやすいのでおすすめです。書籍に加えて動画講座で学ぶことで、より深い理解が得られるでしょう。
プログラミングの仕事を探す方法
プログラミング言語を習得したら、いよいよ仕事探しです。初心者で副業としてできる仕事は多くあります。ここでは主な方法を3つ紹介します。
- クラウドソーシングサイトで案件を探す
- 口コミや紹介などで案件を獲得する
- 求人サイトで探す
それぞれ具体的に解説します。
クラウドソーシングサイトで案件を探す
初心者におすすめの方法は、クラウドソーシングサイトです。クラウドソーシングサイトとは、仕事を依頼したい人と請け負いたい人をマッチングさせるサービス。
有名どころだと「ランサーズ」や「クラウドワークス」があります。気軽に仕事を探せて、初心者向けの案件も豊富なので、ここで少しずつ実績を積み上げるとよいでしょう。
ただしクラウドソーシングサイトには、報酬が相場に比べて著しく低い案件や対応がひどい悪質なクライアントも混ざっていることがあります。案件に応募する際は、クライアントの評判や案件の内容をしっかり確認し、怪しいと思ったら別の案件への応募を検討することをおすすめします。
口コミや紹介などで案件を獲得する
案件をこなし、少しずつ実績が積みあがってきたらIT業界で働いている知人に声をかけてみるのも一つの方法です。記事の冒頭で触れた通り、プログラマーは不足しているのが現状です。
できることと実績をまとめたポートフォリオを提示することで、仕事をもらえるチャンスがあるかもしれません。また一度案件をこなして実力が認められれば、継続で仕事をもらえることもあります。他の人が抱えている案件を紹介してもらえる機会もあるかもしれません。
またSNSを活用して、自分のプログラマーとしての実績や熱意を発信していくのも有効です。あなたの投稿を見てWeb業界の人から興味を持ってもらえれば、声がかかることもあるでしょう。
求人サイトで探す
転職サイトや転職エージェントにも多くのプログラミング求人があります。最近ではエンジニアやプログラマーに特化したサービスもあるので、活用することで効率的に仕事を探せるでしょう。プログラミングで副業したい人におすすめの求人サイトは以下の3つです。
それぞれIT業界に特化しており、週1からOKの案件も多数あるので、ぜひ利用してみて下さいね。
プログラミング言語を習得したらどのくらい稼げる?
プログラミングを習得するまでには、実際どのくらい時間がかかるのか、どのくらい稼げるのか気になりますよね。ここでは習得までの時間、稼げる収入の目安を解説します。
稼げるまでにかかる時間
稼げるまでにかかる時間は人それぞれです。月にどのくらいの収入を稼ぎたいかにもよるでしょう。まったく初心者であれば、まず言語にもよりますが、プログラミングスキルを身に付けるまでには200時間程度必要といわれています。
難易度の低い言語であれば、比較的早く稼げるでしょう。しかしC#などの習得が難しい言語であれば、稼げるようになるまで1年近くかかることもあります。3か月程度で仕事を受注できるようになる人もいますが、どのくらいで稼げるようになるかは本当に人それぞれなので、一概には言えません。
プログラミング言語のによる収入の目安
プログラミングの仕事ジャンルは幅広く、報酬もさまざまです。一般的な仕事の種類と収入の目安を以下にまとめたので、参考にしてください。
案件 | 収入目安 |
LP(ランディングページ)制作 | 1万から2万円程度 |
コーポレートサイト制作 | 10万から30万円程度 |
Webアプリケーション開発 | 20万円から30万円程度 |
プログラミング講師 | 時間単価2,000円程度 |
難易度が高くなるほど、単価も高くなります。なかには副業で本業以上に稼ぐ人も。安定して案件が取れるようになれば、独立することも可能です。
さらに収入アップを目指す方法
効率的に稼ぎたいならば、対応できるプログラミング言語を増やしていくのがおすすめです。需要が高いプログラミング言語を複数習得すれば、仕事の幅も大きく広がります。
最初は思うような報酬の仕事が得られないかもしれません。しかし実績を積み上げていくことでお客様からの信頼も上がり、高単価の報酬を得られるようになります。焦らずコツコツと進めていきましょう。
プログラミングを副業にする3つの注意点
プログラミングは大きく収入を得られるチャンスがあり、副業としておすすめの仕事ですが、注意点もいくつかあります。
- スキル習得が必要
- 体力、精神的にきつい
- スケジュール管理が必要
それぞれ具体的に解説します。プログラミングに挑戦する場合は、このことにも留意しておくとよいでしょう。
スキルの習得が必要
スキル不要なポイントサイトや不用品販売などと違い、プログラミングはスキルを求められる仕事です。そのため気軽に始められるとはいえないでしょう。まったく未経験の状態で、本業と同時並行でスキルを習得するのは簡単なことではありません。
本業が終わったあとの時間を活用してコツコツと日々2、3時間ほど勉強し、3か月から6か月後にようやく簡単な仕事を請け負えるようになるレベルになると考えておくとよいでしょう。難しくなってしまい途中で挫折してしまう人も多くいます。
そうならないためにも、しっかりと目標を決めて取り組むことが大切です。稼げるようになれば、スキル習得も楽しく思えるようになるでしょう。
体力的、精神的にきつい
時間も場所も制約なく働けるプログラミングですが、体力的にも精神的にもきついときがあるのは事実です。慣れないうちは納期に追われ、睡眠時間を削ってでも作業しなければならないこともあるでしょう。
最初は大変かもしれませんが、スキルを向上させて実績を積み上げていくことで作業時間は短縮できます。そうなれば効率的に稼げて、体力や精神にも余裕ができるようになるでしょう。
スケジュール管理が必要
副業でプログラミングに挑戦するならば、本業とのバランスを考えて進める必要があります。副業ばかりに集中して、本業が疎かになることは避けましょう。納期は余裕を持って設定することが大切です。無理して体調を崩し、本業と副業の両方ともできなくなっては本末転倒です。しっかりとスケジュール管理しながら進めていきましょう。
まとめ
未経験からプログラミングに挑戦する人のためのおすすめ言語や探し方、稼ぐまでの流れを解説しました。プログラミング業界は需要が高まっており、将来性のある仕事ですが、慢性的に人材不足なのが現状です。
習得するまでに時間はかかりますが、一度身に付ければ長く稼げる仕事といえます。在宅で取り組めるので、時間や場所にとらわれることなく働けるのも魅力です。スキルを身に付ければ副業でも大きく稼げるチャンスがあり、独立や起業も目指せるので挑戦してみてはいかがでしょうか。