昨今「リモートワーク」「テレワーク」「在宅ワーク」といった働き方が拡充しつつあります。
ITエンジニアとして働いている方や、これからITエンジニアを目指している方にとって、ITエンジニアという仕事がこうした働き方と相性が良いのかどうか気になるところでしょう。
そこで、ITエンジニアがフルリモートで働けるかどうかについて解説します。
ITエンジニアのフルリモートという働き方を検証
フルリモートってどんな働き方?
まずは、「フルリモート」という働き方がどのような働き方なのかについて解説します。
完全に出勤せずに働く構造
フルリモートとは、「完全リモート」とも呼ばれる働き方であり、文字通り完全にリモートの働き方をする構造となっています。
実はリモートワークの中には「週の半分はリモート・もう半分は出勤する」とったように、リモートと言いつつも出勤を伴う働き方もあります。
一方で、フルリモートと呼ばれる働き方の場合、すべての仕事日は出勤せずに働くため、特別な事情がない限りは会社に出勤する必要がありません。
出勤がなくなることで得られるメリット
フルリモートのように「出勤がなくなる」働き方をすることによって、以下のようなメリットが得られます。
・出勤時間を仕事や休憩に充てられる
・通勤による疲労やストレスが解消される
・仕事環境を好きに整えることができる
・子育てや家事と仕事を両立させやすい
出勤がなくなることで発生するデメリット
一方で、フルリモートのように出勤が必要なくなることによって、以下のようなデメリットがあることには注意が必要です。
・会社の仲間とのコミュニケーションが薄くなる
・不明な点を確認するのに時間がかかる可能性がある(相手の応答を待つ必要があるので)
・モチベーションを維持するのに自己管理が重要
・情報漏洩のリスクが高まる(可能性がある)
「先輩エンジニアからの一言コメント」
フルリモートにより発生する可能性があるデメリットの多くは、ツールを活用することで回避できる可能性があります。例えばコミュニケーションや連絡の時間差は、連絡用や会議用のツールを導入することでリスクを抑えられます。
ITエンジニアとフルリモートの相性は?
フルリモートの働き方について把握できたところで、ITエンジニアがフルリモートの働き方と相性が良いのかについて解説します。
基本的に相性が良い
ITエンジニアの仕事は、基本的にフルリモートの働き方とは相性が良いといえます。
エンジニアの仕事の多くはパソコン内のデータで完結するため、成果物を報告するにあたってはインターネット環境が整っていれば問題ありません。
仕事の種類によってはフルリモートができない場合もある
ただし、すべての仕事がリモート環境で行えるわけではないという点には注意が必要です。
例えば「システムエンジニア」の場合、作成するシステムの仕様書などは電子化できるので問題ないのですが、上流工程においてクライアントと直接やりとりが発生する場合には出勤や出張をする必要がある時もあります。
また、会社のパソコンやサーバーなどの設備を直接操作しなければならない場合は、電話等で指示できれば良いのですが、遠隔指示では解消できない問題については出勤しなければ仕事ができません。
実際にリモートで働いているエンジニアの声
実際に、リモートワークでエンジニアとして働いている方の意見をまとめてみました。
・出勤しなくて良いので、仕事に注力して効率よく仕事できている
・情勢が変わっても、今後もリモートで働き続けたい
・出勤する必要がないので、子育てと両立しやすくてエンジニアとして復帰することができた
・チームメンバーとのコミュニケーションがぎくしゃくしている感じがして違和感を禁じ得ない
・今まで仕事終わりに飲み会などをやっていたのに、フルリモートなので会社の仲間と飲み会に行けなくなってしまった
ITエンジニアがフルリモートで働くうえでの心構え
ITエンジニアの仕事は、フルリモートで働ける場合もあれば、一部リモートで出勤の必要性がなくならない働き方のエンジニアもおられます。
もし、今後ご自身がフルリモートのエンジニアとして働くことになるとすれば、以下の点を理解しておきましょう。
・クライアントやメンバーとのコミュニケーションは密に行い、質を下げないように心がける
・仕事上、導入するべきツールやシステムがあればメンバーや上司に相談して導入し、仕事の効率や利便性を高める工夫をする
・仕事効率は「本人にやる気」に依存する、他人の目がないからといってサボろうとすればエンジニアとしての役割は果たせない
・もし、フルリモートで「孤独」を感じるのであれば、あなたはリモートワークと相性が良くありませんので職場と相談しましょう
・今後、リモートとしての働き方がどのように変化するのか(継続するのか、一部リモートになるのか等)を把握しておく
「先輩エンジニアからの一言コメント」
仕事効率を維持するためには、タスク管理に役立つツールを導入しましょう。ツールを使うことでご自身の仕事の進捗を可視化することができ、サボっていれば状況を一目で判断できます。
まとめ:エンジニアはフルリモート可、デメリットもあることを注意しよう
ITエンジニアはフルリモートで働ける分野も多いですが、リモートならではのデメリットがあることを理解しておく必要があります。
今後、働き方の見直しによりフルリモートのニーズは高まるでしょう。
ご自身がフルリモートの働き方に関わることになるとすれば、メリットを享受できる働き方や心構えをし、エンジニアとしての務めを果たしてください。