インターネット環境さえあれば、海外にいながらフルリモートワークで仕事をすることが可能になりました。仕事の検索方法やリモートワークの求人が多い職種についてご紹介します。
海外在住でも業務ができるフルリモートの求人情報とは?
海外在住でもフルリモートで働ける
海外に在住している日本人は年々増加しています。自分から外国へ渡る方、家族の仕事の都合で渡る方など理由はさまざまですが、海外在住でも日本語で仕事をしたいという方もいるのではないでしょうか。
海外に居住していても日本の企業で働いたり、日本人と一緒にフルリモートで働いたりすることは可能です。言葉や文化の違いがある現地の職場で働くよりも、日本企業の仕事をする方が安心感がありますよね。そして、今後もリモートワークを導入する企業が増えることで、海外でも日本の企業で働けるチャンスが増加していくと考えられます。
移住後に仕事が見つけられるか不安な方は、日本にいる間に就職活動を始めてみましょう。
フルリモートで働く!海外在住の仕事の探し方
海外在住の方でもOKな、フルリモートで働ける仕事の探し方をご紹介します。出国前でも、海外へ移住してからでもどちらでも同じ探し方ができますよ。フルリモート希望なら、インターネットを活用して求人を検索してみましょう。
・転職サイト
リクナビ、マイナビなどの転職サイトからフルリモートの仕事を探せます。リモートワークの需要が高まり、多くの企業で導入されていますが、「海外からでも働ける」という求人数は少ないのが現状です。しかし、リクナビやマイナビは大手転職サイトなので、他のサイトよりも多くの求人情報が掲載されている分、希望する働き方に近い情報を見つけられる可能性が高いでしょう。
また、完全フルリモートの「正社員」の仕事はまだ多くはありません。しかし、大手転職サイトなら見つけられる可能性が高くなります。海外在住ながら正社員として日本企業で働きたい方は、転職サイトに登録して仕事を探してみましょう。
・求人サイト
一般的な求人サイトからもフルリモートの仕事を探せます。求人サイトには、正社員・アルバイト・業務委託などさまざまな雇用形態の求人が掲載されているので、「フルリモート」「完全在宅」といったキーワードで調べてみましょう。求人サイトにはフルリモート以外の仕事が多く掲載されているので、検索条件を絞って探すことをおすすめします。
また、「フルリモート」と掲載されていても、海外在住者は対象外とされていることもあります。求人サイト上の情報だけで採用条件がわからないときは、問い合わせたり、面接時に質問したりして確認しておきましょう。
・クラウドソーシングサイト
クラウドソーシングサイトには、フルリモートで完了する案件が多く掲載されています。業務委託契約の案件が多く、スケジュールや仕事量を自分で自由に決められます。正社員のように安定した給料や福利厚生は受けられませんが、能力や仕事量次第では正社員と同じように稼ぐことも可能です。
クラウドソーシングサイトで募集している案件は、未経験からでも始めやすいアンケートやデータ入力、専門的な知識が必要なエンジニアやWebデザイナー、経験を活かせるWebライターなど多岐に亘ります。Webライター、翻訳、イラストなど特定の分野に特化したクラウドソーシングサイトもあります。
自分のスキルや希望する職種から利用するサイトを選びましょう。無料で会員登録できるサイトが多くあるので、まずは登録してどのような案件があるのかチェックしてみることをおすすめします。
・スキルシェアサイト
自分の特技や趣味などのスキルを活かして仕事にできるスキルシェアサイトの利用もおすすめです。スキルシェアサイトとは、求人サイトやクラウドソーシングサイトのように「仕事を探す」のではなく「仕事を販売する」サイトです。
海外在住であることを活かして、「○○在住者が英語を教えます」「翻訳します」といった商品を販売してみてはいかがでしょう。他にも、「留学の相談に乗ります」「海外生活の悩みを聞きます」といった相談を聞くサービスの販売もできますよ。
スキルシェアサイトでは、さまざまなサービスが販売されています。まずは他の方がどんなサービスを出品しているのか見てみましょう。「自分でもできそう」と思うものがあれば同じように出品して、サービスを開始できます。
ただし、始めてすぐ簡単に商品が売れるわけではありません。SNSやブログを使って自分のスキルをアピールしたり、口コミを広げたりして集客する必要があります。
海外在住でも仕事を探せる!仕事紹介サイト
海外在住でも働ける仕事が掲載されているサイトをご紹介します。応募から面接、受注まですべてオンラインで完結する仕事や、面接なしで始められる仕事が掲載されています。それぞれの仕事紹介サイトのホームページを検索して、自分に合った仕事を探してみましょう。
・ReWorks(リワークス)
リワークスは、リモートワークの仕事に特化した求人サイトです。完全リモートワークの仕事が掲載されているため、日本国内に限らず、海外在住者も応募可能です。
また、自分から仕事を探すだけでなく、登録後にプロフィールを充実させることで企業からのオファーを受けることも期待できます。会員登録後は、キャリアアドバイザーによるサポートも受けられるので、海外在住であることを伝えて仕事探しを進めていきましょう。
■ReWorksでの海外在住者歓迎のお仕事はこちら
・Wantedly(ウォンテッドリー)
ビジネスSNSのウォンテッドリーにも、海外在住者向けの仕事が掲載されています。ウォンテッドリーは企業の理念や価値観を紹介し、それらに共感する人とのマッチングを目指している人材サービスで、給与の掲載はされていません。企業の考え方やビジョンに共感して働きたい、という方におすすめです。
掲載されているすべての仕事が「完全リモートワーク、海外在住可能」というわけではありませんが、メッセージ機能を用いて気軽に企業とコンタクトが取れるので、詳細を確認してみましょう。給与や待遇条件よりも、仕事内容ややりがいを重視したい方におすすめのサイトです。
・Craudia(クラウディア)
クラウディアは、会員数100万人以上を誇る大手クラウドソーシングサイトです。インターネット環境が整っていれば応募から納品、報酬受け取りまで、すべてオンラインで完結できる案件が掲載されています。
案件の種類も多岐に亘り、海外在住の経験を活かせる翻訳や比較的単価の高いエンジニア、未経験からでも挑戦できるデータ入力など、スキルに合う仕事を見つけられるでしょう。掲載されている案件は業務委託での仕事なので、働く時間や仕事量は自分で調整できる点がメリットです。
・coconala(ココナラ)
スキルシェアサイトのココナラは、個人の趣味や特技を商品として販売できるサイトです。現在、450種類以上のサービスがあり、どんな方でも自分のスキルを商品化して販売できます。
海外在住なら、「翻訳」「海外移住の相談」といったサービスの販売がおすすめです。また、特技を活かしたイラストやデザインも需要があります。サービス提供はすべてオンラインで、金銭のやりとりもココナラが仲介するので、安心して始められますよ。
海外在住でもできるフルリモートの職種
海外在住でも、フルリモートで働ける職種をご紹介します。すでに資格や経験がある人はすぐに始められるでしょう。フルリモートには、未経験からでも挑戦しやすい仕事も数多くあります。経験を活かせる仕事やスキルを身につけてみたい仕事に挑戦してみてくださいね。
・エンジニア
エンジニアは、パソコンとインターネット環境があれば仕事を始められるため、リモートワークに適した職種です。個人で仕事を請け負うこともあれば、チームの一員としてプログラム開発のプロジェクトを進めることもあります。
エンジニアは人材不足が顕在化しており、リモートワークに適している点から、海外在住でも仕事が見つけやすい傾向にあります。エンジニアとして働いたことがある方におすすめなのはもちろん、未経験からエンジニアのスキルを習得してキャリアをスタートすることもおすすめです。
・翻訳/通訳
海外在住で、その国の言葉が堪能であれば、翻訳や通訳の仕事もできます。翻訳や通訳の仕事は単価が高い分、高度なレベルを求められるケースが多くあります。しかし、未経験からでも挑戦することは可能なので、海外在住という経歴を活かして始めてみましょう。
翻訳の仕事は、一般的な求人サイトから見つけることもできますが、翻訳や通訳に特化した求人サイトからも探せます。専門サイトなら、翻訳・通訳関連の求人が数多く掲載されているため、条件に合う仕事を探しやすいですよ。
・Webデザイナー
Webデザインの仕事もパソコンとインターネット環境が整っていれば始められるため、海外在住の方におすすめの仕事です。単価も比較的高いので、安定した収入を得やすくなります。
未経験からでも始められますが、独学やスクールなどで学び、ある程度のスキルを身につける必要があります。しかし、今後もWebデザイナーの需要は高まっていくと考えられるので、将来のために勉強を始めてみるのもよいでしょう。特に、長期的にリモートワークを続けたい場合や、帰国後もWebデザインの仕事をしたいなら、思い切って勉強を始めてみましょう。
・Webライター
Webライターは、企業や個人が運営するサイトやブログの記事を執筆する仕事です。依頼主からの指定がなければ、特に必要な資格はありません。未経験・初心者歓迎の仕事もあるので、まずは求人をチェックしてみましょう。
初心者や未経験でも始められる案件の単価は、あまり高額ではありません。しかし、特定の分野の資格や経験があれば、初心者でもある程度の収入を得られることがあります。文章を書くことが好きな方におすすめの仕事です。
海外在住者がフルリモートで働くメリット
海外在住の人がフルリモートで働くメリットについてご紹介します。移住後に現地の職場に就職することも可能ですが、フルリモートで働くメリットについても知っておき、海外での働き方の選択肢としてはいかがでしょうか。
・言葉の壁がなくコミュニケーションを取りやすい
フルリモートなら、日本の企業や日本のクライアントと一緒に仕事をするため、言葉の壁がありません。また、日本人同士でなら文化の違いによるストレスもなく、外国の方と働くことと比べてコミュニケーションに困ることが少ないでしょう。
現地の言葉を完全に習得しないまま移住することになったとしても、フルリモートなら日本語で働けます。言葉や文化の壁がある現地の職場で働くよりも、安心感がありますね。
・仕事探しから業務スタートまですべてオンライン
海外在住でもできるフルリモートの仕事は、業務すべてをオンラインで完結できます。面接や研修などもオンラインで受けることができるのでしょう。
すべてオンラインで完結する仕事なら、どこへ移動しても続けられます。家族の都合で他国へ転勤したり急に日本に帰国したりすることになっても仕事を続けられるので安心ですね。
・日本の企業とつながることができる
海外に住むと日本人や日本の文化とふれあう機会が少なくなり、寂しく感じることもあるのではないでしょうか。しかし、フルリモートで仕事をすることにより、日本の企業や日本人とのつながりを持つことができます。
将来的に日本に帰国する予定がある場合は、フルリモートでも日本企業で働いておくと帰国後も何かと安心です。キャリアを保つことができ、帰国後も同じ企業で働けたり、次の仕事を探しやすくなったりするでしょう。
海外在住者がフルリモートで働くデメリット
海外に在住する人がフルリモートで働く際には、いくつかのデメリットも存在します。海外で仕事をするときには、日本の環境と異なることを意識して仕事を探すようにしましょう。
・時差がある
海外在住者がフルリモートで働くときには、時差が問題となるでしょう。日本の企業と同じ時間帯で業務を行わなければならない場合は、早朝や深夜に働くことになります。
すべての仕事を日本時間に合わせる必要はないとしても、Web会議やミーティングでスケジュールを合わせることもあるでしょう。時差があるため、スケジュール管理が難しくなることは考えておかなければなりません。就職活動の際には自分が海外在住であることや、時差がどのくらいあるのかを依頼主に伝えておきましょう。
また、業務委託で働くなら時差を気にせずに働ける案件が多くあります。成果物を納品することにより業務が完了する仕事なら、日本時間に合わせて働く必要はありません。しかし、メールやチャットの対応をスムーズにするには、ある程度日本時間を気にしておく気遣いは必要ですね。
・インターネット環境が不十分
海外のインターネット環境は不十分であることが多いため、注意が必要です。特にあちこち移住しながらフルリモートで働くなら、インターネット環境に悩むことが多くなります。
インターネット接続が不安定、停電が頻繁に起こる、インターネットの接続代が高額、など地域によりさまざまなトラブルが考えられます。すでに海外在住なら、フルリモートワークを行うための十分な環境を整えてから仕事を探しましょう。また、これから海外に移住する場合は、現地のインターネット環境について調べて十分に準備をしておく必要があります。
・現地の人との交流が減る
フルリモートで日本人と一緒に働くことで、現地の人との交流の機会が減ってしまいます。現地の人との交流がないことで海外での生活に孤独感を覚えたり、なじむまでに時間がかかったりすることがあるでしょう。
日本企業とのリモートワークを選ぶのであれば、現地の職場に就職した際に得られる交流の機会はないものとして、仕事以外の接点を積極的につくるようにしましょう。
【海外在住】フルリモートの求人のチェックポイント
海外在住の方が、フルリモートで求人を探すときにチェックしておきたいポイントをご紹介します。確認不足により、「受注後に辞退しなければならなくなる」「思っていたように仕事を進められない」といったことが起こるかもしれません。スムーズに仕事を開始できるように、求人内容をチェックしたり面接時に契約内容のすり合わせをしたりしておきましょう。
・完全にフルリモートか
海外からの仕事探しの場合は、業務内容が完全にフルリモートであるかを確認しておきましょう。「フルリモート」「完全在宅」とうたっている求人でも、まれに一定期間の出社が条件になっていることがあります。出社研修後に在宅勤務が可能となる求人でも、「フルリモート可」「完全在宅可能」とアピールしていることがあるので、確認が必要です。
また、求人内容を見て自分で確認するだけでなく、面接時に直接聞いて仕事内容や勤務形態のすり合わせをしておきましょう。
・雇用形態(契約形態)
リモートワークには、正社・契約社員・アルバイト・業務委託など、さまざまな雇用形態(契約形態)があります。自分が働ける時間や、得たい収入額に合わせて雇用形態を選ぶようにしましょう。
リモートワークを導入する企業は日本でも年々増加していますが、希望する職種によっては求人数が豊富にあるとは限りません。例えば、正社員としての事務のリモートワークを探していても求人がない場合は、一度パートとして経験を積んでおくのもよいでしょう。
また、海外に永住するのか、いつか日本に帰国して出勤する仕事に切り替えるのかといった人生のビジョンも考慮しましょう。正社員や契約社員を希望している場合でも、今後の移住計画によってはアルバイトや業務委託の方が合うこともありますよ。
・海外在住でも可能か
完全にフルリモートの仕事であっても、海外在住では難しい仕事もあります。自分がどこに住んでいて、どのような環境なのかを説明し、合意の上で仕事が始められるようにしておきましょう。
特に、インターネット環境が安定しているかという点や時差を配慮しての対応ができるかという点が重要です。インターネット環境や、自分の稼働時間が日本時間の何時に当たるかを確認して、依頼主に伝えておきましょう。
業務委託でも、訪問取材や本社ミーティングに参加する必要があるなど、日本にいなければならない業務が含まれていることがあります。また、中には即時対応を求められる業務もあるので、時差を考慮して業務可能かどうかを検討しましょう。
まとめ
海外に住んでいても、日本企業や日本人が依頼主のフルリモートでの仕事を探せます。フルリモートなら日本語で仕事ができ、別の移住先への転居後や帰国後も続けて仕事をできるため安心ですよね。
しかし、インターネット環境や時差が問題となることもあります。環境を整えたり、業務内容をしっかりと確認したりして仕事開始に備えるようにしましょう。
フルリモートの仕事は、海外移住前でも移住後でも、同じようにインターネットで求人や案件を探せます。まずは希望条件の検索から始めてみましょう。