おうち時間にゆとりが生まれ、「副業を始めてみようかな」と考える人も多いのではないでしょうか。気軽な気持ちで始めるなら、インターネット環境とパソコンさえあればスタートできる「データ入力」の仕事がおすすめです。
求人情報サイトやクラウドソーシングサイトでも見つけられる仕事ですが、具体的な仕事内容についてはよくわからないと感じるかもしれません。そこで今回は、データ入力がおすすめな理由と仕事内容、メリットや向いているタイプを解説します。
在宅副業におすすめのデータ入力はどんな仕事?
「データ入力」として募集されている仕事の具体的な内容を確認すると、非常に多岐にわたっていることがわかります。
- 名簿や名刺などをデータ化する
- 顧客対応記録や販売・売上記録をビジネスソフトに打ち込む
- PDFの書類ファイルや手書きのメモをテキストにする
- アンケートの回答を集計する
- 契約書・仕様書・稟議書などの書類作成
- 会議やインタビューなどの音声データの書き起こし など
いずれにせよ「指定されたフォーマットへ依頼された情報を文字として入力していく」業務が「データ入力」と呼ばれています。「データ入力」として募集されている仕事には、付随する業務も仕事内容に含まれていることがあるため、純粋にデータ入力だけしたい人は注意が必要です。
例えば「お客様と電話対応してその情報をデータ入力する」「ECサイトへ商品情報を入力し発送代行まで行う」などの事例があります。パソコンでの入力を想定されている仕事が多いなか、スマートフォンだけで完結する仕事も増えています。
在宅で副業するならデータ入力がおすすめ!3つの理由
データ入力は、いろいろな点から副業に向いてる仕事といえます。データ入力がおすすめとされる3つの理由を紹介します。
未経験からでも始められる
データ入力の仕事に、特別なスキルや資格、経験は必要ありません。募集される人材として、年齢や性別が影響することもほとんどないでしょう。データ入力の仕事を始めるにあたって必要とされるのは「タイピングスキル」です。WordやExcelの知識もあれば申し分ないですが、仕事によって使用するソフトは異なるため、業務がスタートしてからマニュアルや研修で覚えていく形でも差し支えありません。
スキマ時間を活用できる
データ入力の仕事は雇用契約を結ぶ時給制の他、業務委託契約を結ぶ成果報酬制の仕事があります。成果報酬制の仕事では、指定された提出日さえ守れば作業する時間帯や日数は問われません。
「会社員が夜間・土日に副業として」「子育て中の主婦が子どもを幼稚園に送ったあと」「学生が講義の合間やアルバイトまでの時間調整に」などとスキマ時間を活用して働きやすいでしょう。
さらにスマートフォンだけで完結する仕事なら「通勤時間に電車の車内で」「ランチの注文後料理が届くまでの間に」「寝る前のひとときに布団のなかで」など、ちょっとした時間を活かして収入を得られます。
がんばった分だけ稼げる
成果報酬制の仕事は、作業した分量で報酬が計算されます。がんばりが収入額に直接影響するので、達成感を得ながら続けやすいでしょう。
データ入力の仕事で収入を増やすには、作業時間を増やす他にタイピングスキルを磨いたり、ショートカットキーを覚えて効率的に作業をしたり、誤字脱字を減らして修正時間を短縮したりといった方法があります。質の高いデータを納品して評価が上がれば、より上位のデータを扱うようになり報酬アップ・業務単価増額も期待できるでしょう。
副業でデータ入力した場合の報酬はどれくらい?
成果報酬制のデータ入力の仕事では、作業一つひとつの単価が提示されています。1件あたりの単価は10〜50円程、文字数で換算する場合は0.1〜1円程が相場です。
ブラインドタッチができる人は「1分間に60文字は打てるから、1文字0.5円なら時給換算では1800円」と試算可能です。しかし、同じスピードで1時間打ち続けるのは難しく、書類やデータを確認しながらミスなく数時間作業を続けるのは困難でしょう。
1件あたり50円の単価設定では、作業に平均5分かかった場合、時給換算では600円となります。収入の目算を立てるときには、実際の作業スピードや業務の難易度を考慮して計算しましょう。
データ入力の仕事は、続けることで作業に慣れ、数をこなせるようになります。副業として取り組んでも月に3〜5万円の収入が期待できるので、継続して請け負える案件に絞って挑戦することをおすすめします。
副業でデータ入力を始めるための準備
気軽に始められるデータ入力ですが、在宅ワークをスタートするにあたって快適に作業できるかどうかの確認はしておきましょう。
また、雇用契約ではなく業務委託の案件を請け負うなら「案件に応募する・受注する・作業する・納品する・支払いを受ける」といった流れを簡単に済ませられるクラウドソーシングサイトを利用するのがおすすめです。
インターネット環境とパソコンを準備する
データ入力の仕事は、ビジネスチャットなどでクライアントとやり取りをし、データ送信で納品するという流れが多い傾向にあります。つまり、仕事を進めるためにはインターネット環境と作業用のパソコンが必要です。
インターネット環境としては、安定した通信が期待できる光回線がおすすめ。テキストデータのやり取りであればスマートフォンのテザリングでも可能ですが、通信が不安定になる恐れや容量制限による低速通信などの影響も受けるため、ビジネス用途にはおすすめできません。また、情報漏洩の恐れがあるフリーWi-Fiの利用は避けましょう。
パソコンにMicrosoft OfficeのWordやExcelを搭載させておくと、さまざまな書類に対応できるので安心です。近年は情報共有が簡単にできるGoogleスプレッドシートを利用する企業も増えているため、仕事用のGoogleアカウントを持っておくのもよいでしょう。
クラウドソーシングサイトに登録する
データ入力の仕事を請け負うなら、案件が豊富に掲載されているクラウドソーシングサイトを利用しましょう。案件数が多いため「未経験OK」「納品に余裕あり」など、自分のスキルやスケジュールに合った仕事を探しやすいメリットがあります。
「クラウドワークス」や「ランサーズ」をはじめとする多くのクラウドソーシングサイトでは、クライアントとワーカーとのトラブルを防止するため「先払い制度」を採用しています。これは、案件の受発注が成立したタイミングでサイトがクライアントから報酬を預かり、納品後にワーカーへ支払うというもので、報酬の不払いを防いでくれるものです。
データ入力の仕事が向いている人
データ入力の仕事を始めようと考えるとき、家で仕事をすること、続けられるかどうかという点に不安を感じるかもしれません。在宅でのデータ入力の仕事に向いている人のタイプを紹介します。
黙々と作業できる人
データ入力は、単純作業の連続となる業務の多い仕事です。さらに自宅で作業を進めるとなると、仕事の間は誰とも話さず、黙々と作業することになるでしょう。
また、扱うデータによっては1つ数字を間違えるだけで、企業に損害をもたらしかねないものも含まれます。正確な作業をコツコツと続けられる人ならデータ入力に向いていますが、パソコンに打ち込み続ける作業を苦痛と感じる人は向いていません。
パソコンの基本操作ができる人
データ入力をスムーズにこなすためには、タイピングスキルが重要です。ブラインドタッチを得意としている人、新しいソフトやシステムを学ぶことに積極的な人は、データ入力の仕事に柔軟に対応できるでしょう。
また、パソコンそのものにトラブルがあった場合に備えて、自己解決できる能力も有しておいたほうがよいでしょう。パソコンがフリーズした場合に再起動する方法、データを間違えて消去してしまった場合に復元させる方法などを知っておくと安心です。
副業でデータ入力する際に注意するべき2つのこと
誰でも簡単に始められるとしておすすめのデータ入力ですが、仕事として請け負う以上、注意すべき点があります。働き手側が特に気を付けておきたい入力ミスと、情報漏洩について解説します。
入力ミスに気を付ける
データ入力の仕事では、自分が納品したあとにはデータが一人歩きすることを忘れず、正確なものを納品するように心がけましょう。作業中にミスをしないよう気を付けるのは当然のこととして、納品前には「指定のフォーマット通りか」「抜け漏れ・誤字脱字がないか」など、見返す余裕を持って締め切りを迎えられるのがベストです。
質の高いデータを納品すれば継続した案件受注が期待できます。また、ミスが目立つと発注差し止めとなるばかりか、クラウドソーシングサイトなどでの評価にもかかわってしまうので気を付けましょう。
情報漏洩に気を付ける
データ入力で扱う情報には、企業にとって重要な個人情報や社外秘となる機密事項などが含まれていることもあります。もし、情報漏洩してしまった場合、企業が社会からの信用を失う事態にもなりかねません。また、働き手側の明らかな過失であれば、不法行為責任や契約上の責任などが問われ、罰則を科せられることもあります。
作業用のパソコンにはセキュリティ対策をしておく、データを不用意に持ち出さないなど、日頃から注意しておきましょう。
まとめ
在宅での副業を考えている人にとって、データ入力は特別なスキルや資格が不要で、クラウドソーシングサイトなどを利用して仕事探しができるという点でおすすめの仕事です。自宅にパソコンがあり、インターネット環境が整っているなら、スキマ時間を活用してすぐに始められるでしょう。
しかし、実際に業務を請け負う前には、時給換算でどのくらいの収入になるか、パソコンのセキュリティ対策、納期までのスケジュール管理に問題はないかなどを確認しましょう。