現役CXOワーカーの体験談・お役立ち情報

本業を今まで通りこなしたうえで、さらに他の仕事を担うのですから、ダブルワークは決して楽ではありません。多くの人がダブルワークを辛いと感じるのは、主に以下の3つの理由からです。

• 休みが少なくなるから
• プライベートな時間が減るから
• 本業で力を発揮しにくくなるから

正社員がダブルワークを検討する場合は、まずはネガティブな面をしっかり理解しましょう。事前にネガティブな面を理解しておくことで、対策も立てやすくなります。

休みが少なくなるから

ダブルワークは、本来は休日である日に新しく仕事を入れるため、当然ながら疲れを取るための時間が減ってしまいます。週休2日で平日夜遅くまで働いている場合、副業でアルバイトしようと考えると、休みの日のどちらかにシフトを入れるしかありません。アルバイト先の都合で、急遽もう1日の休みにもシフトに入ってほしいと頼まれることもあるでしょう。そのような場合、まったく休みを取れないまま働き続けることになります。

特に若い世代の人は、自分の体力を過信しがちです。休むよりも働いて、どんどんお金を稼ぎたいと考える人も多いでしょう。しかし、休まず働き続けていると、気づかぬうちに疲れが溜まっていきます。睡眠不足や疲労によって体の免疫力が落ちると、思わぬケガや病気のもとになるので気をつけましょう。

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プライベートな時間が減るから

休日は趣味を楽しんだり、遊びに出かけたりするプライベートな時間でもあります。こうした気分転換ができないと、ストレスが溜まってしまうのも問題です。

仕事続きで身体が疲れると、平日の夜や休みの日に遊ぶ気力もなく、寝て過ごしてばかりの人もいます。忙しくて友人と会う時間もとれなくなると、人間関係が希薄になってしまう場合も。そんな状況が続けば、ストレスのせいで日頃からイライラと怒りっぽくなってしまうかもしれません。

ストレスを溜め込むと、同居の家族にも迷惑がかかります。ダブルワークで収入を増やすのも家族のためかもしれませんが、穏やかな気持ちで家族と過ごす時間は確保したいものです。

本業で力を発揮しにくくなるから

疲れやストレスが溜まっていくと、本業にも悪影響を及ぼします。収入アップのためにダブルワークを始めたのに、肝心の本業の給与やボーナスが減ってしまっては本末転倒です。

体が疲れていると、どうしても仕事のパフォーマンスが悪くなるでしょう。それをフォローしてくれるのは職場のチームワークですが、ストレスで性格が刺々しくなっていると、周りとの関係も悪化します。

本業で本来の力が発揮できないと、キャリア形成にも関わります。副業で成功を収めて本業並みの収入を得たり、会社を辞めて独立したりできる人はわずかです。本業でのキャリアを大切にし、業務に集中できる環境を整えたほうがよいでしょう。

働き方・休み方改善ポータルサイト｜厚生労働省

ダブルワークによる体への負担やリスクを解説しましたが、ダブルワークのポジティブな面も知っておきましょう。ダブルワークでは、主に以下の3つのメリットが得られます。

• 収入が増える
• スキルや経験が増える
• 社会のつながりが増える

それぞれ詳しく解説します。

収入が増える

ダブルワークに興味を持つのは、本業以外に副収入を得たいからという人が多いのではないでしょうか。本業の給与やボーナスが思うように上がらないと悩む人にとって、ダブルワークはすぐに収入アップにつながる、魅力的な選択肢です。収入アップの手段は他に転職も考えられますが、必ず成功する保証はなく、キャリアが後退するリスクもあります。副業なら大きく今の環境を変えることなく、収入をプラスにできるでしょう。

老後の生活資金など、現代ではお金の不安が尽きることはありません。副業で月数万円でも多く稼げるようになれば、心にもゆとりが生まれます。本業でのキャリアは維持しつつ、堅実に副収入を得たい、安定志向の人におすすめです。

スキルや経験が増える

ダブルワークでは、副収入だけでなく、新しい経験やスキルも得られます。本業とは違った職種や業界の仕事を経験すれば、自身の人材としての価値を高められるでしょう。

例えば、本業で営業として働いている人が、副業でメルマガや企業のオウンドメディアの文章を書くWebライターの仕事を始めたとします。するとWebマーケティングのスキルが自然と身につき、営業部門からマーケティング部門まで、業務を幅広く掌握できる人材になるでしょう。

副業で得たスキルは、転職活動のときも有利に働きます。また、本業での業務に活かして、キャリアアップも可能です。実際に、現在では人材育成の一環として、複数の大企業が従業員に副業を奨励しています。社内で得られない経験を積んで、多角的な視点を持った管理職候補として活躍してもらうのが狙いです。

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社会のつながりが増える

ダブルワークをしていると、人間関係が広がるのも魅力です。副業先で新しい仲間ができれば、前向きな気持ちで働けるのではないでしょうか。

職場はプレッシャーがかかりやすい環境のため、人間関係のトラブルが起きることも珍しくありません。さらに、職場では思ったように愚痴や不満も言えず、ストレスは溜まる一方です。そのようなとき、人は「逃げ場がない」と感じ、ネガティブな思考に陥ってしまいます。

ダブルワークをしていれば、本業での人間関係だけに依存せずにすみます。本業の人間関係がうまくいっていないときも、副業で適度に発散できるでしょう。人とのつながりが増えれば視野も広がります。小さなトラブルにあれこれ思い悩むことなく、前向きに仕事に取り組めるようになるはずです。

ダブルワークは精神的にも体力的にも負担がかかりますが、乗り越えて継続していくためのコツがあります。ダブルワークを始める前に、以下の2つのポイントを心に留めておきましょう。

• 明確な目標を設定する
• 週1日は休日を設定する

それぞれ詳しく説明します。

明確な目標を設定する

ダブルワークを継続するためには、モチベーションをいかに維持できるかが重要です。まずは、目指すべき目標を明確に設定しておく必要があるでしょう。

「副業して〇〇万円貯まったら、憧れの国を旅行する」といった楽しい目標があれば、疲れを感じたときもがんばれます。また「住宅ローンを早く返済したい」という目標も、家族に対する責任感がモチベーションとなるでしょう。

副業は本業と違って、いつでも辞められます。実際に、インターネット上には「副業で思ったように成果が上がらず、すぐ挫折してしまった」という経験談が多く見られます。だからこそ、モチベーションという内面的な問題が鍵になるのです。目標は紙に書き出して、家の中の目につくところに貼っておくのもよいでしょう。

週1日は休日を設定する

ダブルワークを始める前に、「週に1日は仕事をしない日を作る」というルールを決めておきましょう。仕事でベストなパフォーマンスを発揮するためには、心と体を休めてリラックスする時間も必要です。

副業が軌道に乗って、収入が増えてきたときは要注意です。仕事をやればやるほどお金が稼げるので、体が辛くても、つい無理をしてしまいます。どんどんお金が入ってくる快感に酔いしれると、体調不良のサインがあっても見逃してしまうでしょう。

こうしたリスクを避けるために、あらかじめ自分の中で休みのルールを決めておくことが重要です。できれば週1日は、体力回復や気分転換のための休日を設けましょう。

ダブルワークでは、本業と無理なく両立していけることが重要なポイントになります。そのため、副業は以下の3つの条件に注目して探すのがおすすめです。

• 在宅ワーク
• 単発案件の仕事
• シフト制の仕事

それぞれのメリットを詳しく解説します。

在宅ワーク

効率的にダブルワークをこなしたいなら、在宅ワークを選ぶのがおすすめです。通勤に時間も体力も奪われませんし、平日夜や休日の空き時間を有効に活用できます。

現在はパソコン1台とネット環境さえあれば、いつでもどこでも取り組める副業が数多くあります。プログラミングやオンライン講師、Webデザインなど、仕事の内容によっては在宅でも大きく稼ぐチャンスがあるでしょう。

単発案件の仕事

クラウドソーシングサイト上の単発の案件や、日雇いのアルバイトもよいでしょう。仕事が忙しいときには副業の予定を入れず、余裕があるときだけ取り組めます。

また単発の仕事は、比較的支払いのサイクルが早いことも魅力です。アルバイトであれば日払いに対応してもらえる場合もあります。毎月安定した副収入を得るよりも、稼げるときにしっかり稼ぎたいと考える人に向いています。

シフト制の仕事

ダブルワークのスケジュール管理に不安がある人は、シフト制の副業が向いているかもしれません。あらかじめ仕事の時間がきっちり決められていれば、あとは機械的にこなすだけです。都度ダブルワークのスケジュール調整に悩む必要はありません。シフト制の仕事であれば、休みも調整しやすいでしょう。

ダブルワークで稼ぐことができる金額に上限はありません。ただし副業の収入が増えれば、確定申告の必要性が出てくるので要注意です。

副業の所得が20万円を超える場合、会社で年末調整してもらっている人も、確定申告しなくてはなりません。また、年間の給与所得が2,000万円を超えた場合も、確定申告が必要です。

副業の一種として、フリマアプリやネットオークションを活用する場合もあるでしょう。自宅にある不用品を売って得た利益は、基本的には課税の対象外です。そのため収入の申告も必要ありません。ただし、販売を目的として仕入れた品を販売する場合や、収入が多額になった場合は、課税される可能性があります。確定申告するべきか迷ったときは、早めに税務署に相談するとよいでしょう。

国税局・税務署を調べる｜国税庁
個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき｜国税庁

ダブルワークは精神的にも体力的にも負担がかかりますが、工夫次第で軽減することも可能です。現在は在宅ワークや単発のアルバイトなど、さまざまな種類の副業があります。それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルに合った働き方を選ぶとよいでしょう。

ダブルワークは収入が増えるだけでなく、新たなスキルや経験を得ることで、キャリアアップにもつながります。成果が出るまでダブルワークを継続できるよう、モチベーションの維持や休日の確保などにも気を配るようにしましょう。

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