会社員の副業は、自宅でできる仕事が人気です。副業禁止の会社に勤めている人も、自宅であれば副業を見られる心配がありません。さらに、通勤の手間がなく、平日夜や休日の空いた時間に取り組みやすいことも魅力です。
現在は在宅可能な副業がいろいろあり、自分の興味や得意を活かせる仕事が自由に選べます。無理なく副業を継続するためにも、自分に合った仕事を選ぶことは大切です。
今回は、会社員におすすめの副業を紹介します。自宅で取り組める副業のメリットやメリット、選び方のポイントも解説するので、副業をお考えの人はぜひご一読ください。
自宅でできて始めやすい!おすすめの副業6選
インターネットの普及によって、さまざまな仕事が在宅で可能になりました。なかでも、特に難しい資格が必要ない、6つの副業を紹介します。
- コールセンター
- 写真販売
- 資料の作成代行
- オンライン講師
- 民泊運営
- コンサルタント
それぞれの仕事内容と併せて、副業で取り組む場合の収入目安も解説します。
コールセンター
コールセンターの業務も、現在では在宅で取り組める仕事の一つです。顧客から電話を受け、商品・サービスについて説明したり、尋ねられたことに回答したりします。
コールセンターの仕事は、自宅でできる副業のなかでは珍しく、多くの場合が時間単価制です。シフトが入っている時間は拘束されるため、本業で度々急な残業が発生する人には不向きかもしれません。しかし、1人で取り組む仕事であっても、人と会話できることは魅力です。副業でも人と接する仕事がしたい人におすすめです。
写真販売
日頃からカメラが趣味の人には、写真販売の副業がおすすめです。自分が撮影した写真を、自由に使用できる素材として販売します。ユーザーがそれを購入し、Web記事のなかの画像として使用したり、ポスターのデザインに取り入れたりするのです。
現在、インターネット上ではありとあらゆる人が素材写真を販売していて、スキルレベルにはかなりのバラつきがあります。プロのカメラマンによる作品もあれば、素人がスマホで撮影した写真もあり、クオリティの違いは一目瞭然です。スキルに自信がない人は、他の人がまだ撮っていないテーマを見つけるなど、アイデアと工夫で勝負する必要があるでしょう。
撮影自体は自宅以外の場所で行うことも多いですが、撮った写真を素材販売サイトにアップする作業はパソコン1つで対応できます。無料で使える画像編集ソフトもあるため、少しでも写真のクオリティを上げて販売するようにしましょう。
資料の作成代行
基本的なパソコンのスキルがある人には、副業で資料の作成代行に取り組むことも可能です。会議で使う企画書や、プレゼンの資料などを、依頼主の意図を正確に反映して作成します。
資料の作成代行の仕事を受けるには、PowerPoint・Word・Excelのスキルが必須です。日頃から業務でこれらのソフトを使用している中級者向けの副業といえます。
資料の作成代行の仕事は、スピード感が大切です。企画書や資料は必要な日時までに確実に納品されなくては意味が無いため、正確さと同時に仕事の速さが求められます。しかし、一度依頼主から信頼を得ると、その後もリピートで発注されるケースが多いため、比較的安定して収入が得られるのは大きなメリットです。
オンライン講師
特定のジャンルで人に教えるだけの知識や実績がある人は、オンライン講師の副業で稼ぐことが可能です。ZoomなどのWeb会議ツールを活用して、自宅からレッスンを配信します。
現在ではオンラインレッスンのスタイルが定着していて、教える内容もどんどん多様化してきました。人気があるのは英会話・ヨガ・楽器演奏・家庭教師などですが、これらのジャンルではすでに大勢のベテラン講師が活躍していて、未経験から参入して生徒を獲得するのは容易ではありません。
反対にマイナーな言語の語学レッスンなど、競合が少ないジャンルを狙えば、すぐに収入を得られるチャンスがあります。講師の副業は1回あたりのレッスン料が比較的高額で、ファンを多く獲得すれば、毎月安定した副収入が見込めるでしょう。
民泊運営
外国からの旅行者も多く訪れているなか、民泊運営で副収入を得るという選択肢もあります。自宅を宿泊施設として届け出て、宿泊客から料金を受け取ります。
民泊運営には行政の許可が必要で、誰でも勝手に民泊運営を始めてよいわけではありません。ただし現在では新法民泊制度によって、正しく届け出さえしておけば、営業日数に上限を設けて手軽に民泊を始められます。1年間を通して営業を希望する場合は、旅館業法の許可を取得しましょう。
民泊運営は他の副業と違い、自宅を他人に解放するリスクがあります。ご近所への配慮も常に必要ですし、副収入を得るために本腰を入れて取り組みたい人向けの副業といえます。
コンサルタント
専門性が高く、報酬も高額なのがコンサルタントです。主にビジネスの分野で、依頼主が抱える課題を、自身のスキルやノウハウを駆使して解決します。
コンサルタントとして活動するためには、他の人に頼られるだけの実績が必要です。本業で活躍していて、アピールポイントになるような経歴のある人向けの仕事といえるでしょう。
一般的にコンサルティングのニーズがあるのは、マーケティング・経営・人事・起業・事業承継といった高度な分野です。しかし、現在ではスポットコンサルティングといって、より身近な内容の、単発のコンサルティングも人気が高まっています。仕事上で何か疑問が湧いたとき、インターネットで検索するよりも、その業界に詳しい人物に直接尋ねて解決したい人が増えているのです。
自分のレベルでコンサルティングの仕事が務まるか不安な人も、まずはスポットコンサルティングで知識を提供してみましょう。
副業可能な会社じゃなくても!? 自宅でできる副業のメリット
自宅でできる副業には、本業の会社勤めやアルバイト勤務とは違った魅力があります。自宅での副業が会社員に選ばれる理由は、主に以下の4つです。
- 自分のペースで仕事できる
- パソコンやスマホだけで仕事できる
- 人間関係によるストレスが少ない
- 特技や趣味を活かせる
それぞれ詳しく解説します。
自分のペースで仕事できる
在宅の副業は自分のペースで、好きなときに好きなだけ働けるのが魅力です。在宅の副業の多くは雇用契約ではなく、業務委託の契約で仕事をします。
業務委託の仕事は成果に対する報酬を受け取るスタイルなので、時間単価制のアルバイトのように時間で拘束されることがありません。取り決められた期日さえ守れば、作業時間は自分で設定できます。
本業と副業を無理なく両立させるには、適切なスケジュール管理がポイント。在宅の業務委託の仕事であれば、本業を中心にスケジュールを組み、副業は余裕のあるときだけ取り組むことが可能です。
パソコンやスマホだけで仕事できる
在宅仕事の多くは、ネット環境と端末さえあればすぐに取り組めます。多くの人がすでに持っているパソコンやスマホ1台で副収入を得られるチャンスがあるのです。
パソコンやスマホでできる仕事は、作業する場所も選びません。自宅はもちろん、気分転換にカフェで仕事をしたり、お出かけ先のちょっとした待ち時間などを活用できます。場所も時間も縛られずに作業できるので、仕事の効率が確実にアップするでしょう。ただし、副業可能な会社ならともかく、会社や周囲の人にばれないように副業をしたいのなら、人の目に触れやすい場所での作業は避けましょう。
新しくビジネスを始める際には、何らかの初期投資が必要な場合もあります。しかし、副業はあくまでも無理のない範囲で取り組むことが大切なので、お金をかけた分を取り返さないととプレッシャーを感じることは望ましくありません。まずはできる範囲で仕事に取り組んでみましょう。
人間関係によるストレスが少ない
在宅で作業できれば、対人関係のストレスを感じることはありません。職場での人間関係に悩まされやすい繊細な人でも、自分自身の本来の力を発揮できるでしょう。
現在では仕事の依頼主とのコミュニケーションも、ほとんどがインターネット上のやり取りで完結します。業務委託で働くフリーランスは、仕事を獲得するための営業活動も必要ですが、現在は副業サイト上で案件も簡単に見つかります。サイトによっては、依頼主との交渉を仲介してくれて、直接依頼主とやり取りをする必要がないものもあります。
在宅の副業を選べば、仕事上のコミュニケーションは必要最低限で済みます。一人で黙々と仕事に取り組みたい職人気質の人にぴったりの仕事といえるでしょう。
特技や趣味を活かせる
在宅で取り組める副業では、ビジネススキルだけでなく、自分の趣味やちょっとした特技を活かして仕事をする人が多くいます。「本当にこんなことでお金がもらえるのかな」と思うようなスキルでも、広大なインターネット上では誰か必要としてくれる人が見つかるでしょう。
副業に興味を持つ人が増えるなかで、自分のスキルを活かして仕事をしたい人と、他の人のスキルを必要とする人を仲介するさまざまな副業サイトが生まれました。結果として、似顔絵を描いたり、SNSのアイコン用の写真を撮ったり、YouTubeに投稿する動画を編集したりといったユニークなスキルが盛んに売り買いされています。そのなかには、ただ話を聞くだけのスキルを売っている人もいます。
本業にできるほど稼げないけれど、自分の持っているスキルやノウハウを誰かの役に立てたい、認めてもらいたい人は、副業として取り組んでみるのがおすすめです。
自宅でできる副業のデメリット
自宅でできる仕事の多くは、業務委託の形態になります。業務委託には自分のペースで作業できるメリットがある一方、2つのデメリットがあります。
- 一人でこなさなければならない
- 収入が不安定
それぞれ詳しく解説します。
1人でこなさなければならない
自宅での副業には、周囲の人の助けはありません。人間関係に煩わされることがない反面、トラブルのときや忙しいときに助け合える仲間もなく、1人でこなす必要があります。
さらに業務委託では、仕事の責任をすべて自分だけで負わなくてはなりません。会社員であれば、取引先とトラブルがあったときも、会社に守ってもらえる場合が多いでしょう。しかし、1人で取り組む仕事の多くは、契約の取り交わしから報酬が支払われるまでの間、何かトラブルがあったときは自分自身で対処し、その結果に責任を持たなくてはならないのです。
自宅での副業を選ぶなら、無理のない作業量や納期を設定し、契約書の内容にも細心の注意を払うようにしましょう。
収入が不安定
業務委託の副業の大きなデメリットとして、収入が不安定になりがちなことが挙げられます。時間単価制のアルバイトであれば、ある程度シフトを入れてもらえれば、一定以上の収入が見込めるでしょう。しかし業務委託の仕事では、1回の仕事の成果に対して報酬が支払われるスタイルです。クラウドソーシングサイトなどを介した仕事は単発案件も多く、毎月の収入は安定しません。
収入を安定させるには継続案件を獲得するか、依頼が次々と舞い込むようにクライアントからの評価を上げるしかありません。副業を始めたばかりの頃は思うように稼げずに焦りを感じるかもしれませんが、そこで諦めずに粘り強く実績を積み上げていくことが肝心です。
自宅でできる副業の選び方
業務委託の仕事はすべての責任が自分にかかってくるからこそ、どの仕事を手がけるか、慎重に選ぶ必要があります。自分に合わない仕事を選ぶと、せっかく副業を始めてもすぐに挫折してしまう可能性が高いでしょう。
- どのくらいの時間を確保できるかで選ぶ
- 取り組みやすさで選ぶ
- 目的で選ぶ
- 怪しい副業案件は避ける
それぞれ詳しく解説します。
どのくらいの時間を確保できるかで選ぶ
自分が副業にどれくらいの時間を割けるか考え、その時間内で収まる作業量の仕事を選ぶようにしましょう。業務委託の仕事は、仕事の量に比例して報酬が増える傾向にあります。そのため、少しでも多く稼ぎたいとボリュームのある仕事を受けてしまうケースがあります。結果として、納期に間に合わなかったり、仕事を終わらせるために睡眠時間を削ったりといった事態になってしまうことも。無理なスケジュールを組むと、本業に支障が出るかもしれません。
初めは、無理のない範囲で確実に作業を終わらせられる仕事を選びましょう。週に1日は仕事の予定を入れない日を作るなど、休日の確保も大切です。疲労やストレスを溜めないことが、副業を長く継続するコツです。
取り組みやすさで選ぶ
副業ではハードルが低く、取り組みやすい仕事を選ぶのも大切です。副業の場合、本業のように正社員として雇用される場合と比べると、仕事をする側のスキルレベルがそこまで厳密に精査されることはありません。
そのため、しばしば案件の難易度に仕事をする人のスキルレベルが合わないという、ミスマッチが起こります。そうなると依頼主の満足度は低くなり、仕事をする人も意欲が削がれてしまうでしょう。
初めて副業に挑戦するときは、比較的易しい案件を選ぶようにしましょう。副業サイトには「在宅のお仕事未経験の方も歓迎」などのキャッチコピーの仕事も多く見られます。経験が浅いうちはこういった仕事をこなしていき、慣れてきてから徐々に難易度が高い仕事に挑戦するのがおすすめです。
目的で選ぶ
漠然と副業を始めるよりも、目標や目的をしっかりと持って臨むほうが、モチベーションを保てます。まずは自分が副業する目的を明確にし、その目的にかなっているかを仕事選びの第一条件にしましょう。
副業に求めるものは、人によって違います。とにかく収入を増やしたい人もいれば、自分の趣味や特技を活かして活躍したい人もいますし、将来的に独立を考えている人もいるでしょう。その目的を仕事選びの軸にして、優先順位を間違えないことが大切です。
現在は副業サイトに魅力的な仕事が溢れています。報酬の良い仕事や、面白そうな仕事に目移りしていると、本来の目的を見失いかねません。
報酬だけで仕事を決めてしまうと、疲労やストレスが溜まってきたとき、自分が何のために頑張っているのかわからなくなってしまう人もいます。意欲を持って副業を続けるために、仕事選びから一貫した目的を持つようにしましょう。
怪しい副業案件は避ける
副業選びで特に気をつけたいのが、詐欺まがいの怪しい副業サイトや案件です。副業を希望する人が増える一方で、それをターゲットにした詐欺や悪質なビジネスも急増しています。
例えば「すぐに高収入が得られる」「誰でも稼げるようになる」などの魅力的な誘い文句で、人の興味を引きつけます。そしてサイトの登録料や、仕事に必要なマニュアルの購入費の名目でお金を払わせようとするのです。
通常であれば騙されないような手口でも、副業に希望を抱いているときには「毎月何十万も稼げるようになれば、すぐに元がとれる」などの楽観的な考えに陥りがちです。しかし、実際にはお金が稼げるようになるどころか、損失を出して挫折してしまう人達が後を絶ちません。
初期投資を促すような副業サイトやビジネスがあれば、まずは運営元を調べましょう。SNSの口コミをチェックしたり、会社のコーポレートサイトなどを確認する癖をつけることが大切です。
副業で稼いだら確定申告も忘れずに!
会社員が副業で20万円を超える所得を得た場合、会社の年末調整とは別に、自身で確定申告を行う必要があります。確定申告すると会社に副業がバレてしまうと恐れる人がいますが、むしろ確定申告しないほうがリスクが高まります。副業の収入を申告せずにいると、脱税行為とみなされて、最悪の場合は給与差し押さえの対象になるケースがあります。税務署から勤め先に連絡されるといった事態にならないよう、期間内に確定申告しましょう。
反対に業務委託の副業であれば、確定申告の手続きによって、会社にバレるリスクを大幅に下げられます。確定申告では、住民税の支払い方法の欄で「自分で納税する」にチェックを入れましょう。それによって、副業の収入を合算した住民税の額が会社に通知されるのを防ぐことができます。
まとめ
自宅でできる副業にもさまざまな種類があり、報酬や仕事内容など、自分が希望する条件に合った仕事を選べるでしょう。自宅で1人で取り組む仕事は、マイペースに作業できて、人間関係に煩わされる心配もありません。時間に縛られないため本業との両立も容易です。しかし、一方で忙しいときに助けてくれる仲間もいませんし、トラブルが起きたときは自分で責任を負わなくてはならないデメリットがあります。
そのため、副業は無理のない範囲で、自分のスキルや空いた時間内で確実に対処できるものを選ぶことが大切です。難易度の高い仕事やリスクのある仕事を選んで挫折しないように、焦らず地道にステップアップしていくよう心がけましょう。
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